「こんな消費不況のもとで増税を強行していいのか」─安倍首相が「景気回復」の〝根拠〟とする家計消費、賃金、就業者数などについて、政府統計を使って首相答弁を突き崩した予算委員会質疑(59分間)の全文を収録。「10月からの増税は中止せよ」の一点で運動を広げ、「日本共産党の連続選挙躍進で増税を止めよう」との世論をつくる力になります。
目 次
■消費税10%の“根拠”総崩れ 増税計画はきっぱり中止せよ
衆議院予算委員会 志位和夫委員長の基本的質疑
○「こんな経済情勢のもとで増税を強行していいのか」
─この点にしぼってただす
○家計調査ベースでも、GDPベースでも、消費は8%増税の打撃を回復するに
いたっていない。この事実を認めよ
・こんな深刻な消費不況のもとで増税をしていいのか
・「持ち直している」というが水面下に沈んだままではないか
・増税分をすべて返すぐらいだったら、最初から増税をやらなければよい
・今の日本経済が増税にたえる力をもっていないという懸念が多くの人々から
○毎月勤労統計では、「所得環境は改善」という首相の主張に真っ向から反し、
実質賃金マイナスという結果が出ている
・「共通の事業所」では18年の実質賃金はマイナス─政府は数値を出せ
・6年間の推移では、政府公表値でも、実質賃金は10万円以上落ち込んだまま
○「今世紀に入って最高水準の賃上げ」というが、実質賃金は最悪水準、
実質ベースアップはマイナスではないか
・実質賃金でみれば「今世紀に入って最悪水準」ではないか
・「5年連続のベースアップ」というが実質でみればベースダウンではないか
・国民の暮らしに心を寄せるなら、名目でなく実質でみるのは当たり前
○384万人の就業者増の中身は、年金だけでは生活できない高齢者、
高学費に苦しむ学生─この現状を「所得環境の改善」というのか
・384万人の就業者のうち、高齢者が266万人、学生・高校生が74万人
・政治がやるべきは低すぎる年金の底上げ、高すぎる学費の抜本的引き下げ
・消費税10%への増税の「根拠」は総崩れ─増税はきっぱり中止せよ
○中小企業団体のなかで「ポイント還元」に手放しで歓迎する声が
どこにあるか
・「ポイント還元」─混乱、負担、不公平をもたらすとして怨嗟の的に
・東京・北区の十条銀座商店街で出された懸念、不安、批判の声
○富裕層と大企業への優遇税制にこそメスを─経済同友会、OECDの
証券取引への課税強化の提案を真剣に実行せよ
○消費税10%への増税の中止を重ねて強く求める