日本共産党

2001年10月11日(木)「しんぶん赤旗」

 「大東亜戦争」というのはどうして問題?


 〈問い〉歴史教科書の問題で、太平洋戦争を「大東亜戦争」と呼んだことが問題になりましたが、どこが問題なのですか。(千葉・一読者)

 〈答え〉 「大東亜戦争」とは、一九四一年十二月八日の対米英宣戦以後の戦争に対し、欧米諸国の植民地支配下にあったアジア諸国を解放して「大東亜共栄圏」を確立することが戦争の目的であるとして、当時の日本がつけた名前です。「大東亜戦争」の名を教科書で使うことは、日本の侵略戦争であることを覆い隠し、子どもたちに歴史の事実を偽って教えることとなり、許されません。

 「大東亜共栄圏」はアジアの解放などではなく、日本が進める侵略戦争にアジア諸国の人や資源を動員するものでした。

 大本営政府連絡会議が戦争準備の一環として四一年十一月二十日に決めた「南方占領地行政実施要領」では「占領地に対しては差し当り軍政を実施し、治安の恢復(かいふく)、重要国防資源の急速獲得及び作戦軍の自活確保に資す」「独立運動は過早に誘発せしむることを避くるものとす」とし、資源収奪が戦争の目的であることを明示しました。

 四三年五月三十一日の御前会議が決めた「大東亜政略指導大綱」でも「『マライ』『スマトラ』『ジャワ』『ボルネオ』『セレベス』(現在のマレーシア、シンガポール、ブルネイ、インドネシアの大部分)は帝国領土と決定し、重要資源の供給地として極力これが開発ならびに民心把握に努む」としました。フィリピン、ビルマの「独立」は、日本軍の駐留や日本と軍事同盟を結ぶことが条件でした。

 日本占領下のアジア諸国では、植民地支配国の権益や工場などの資産は日本軍が接収。宮城遥拝を強制し、現地軍の自活のため米の作付け強要、劣悪な条件での強制労働や婦女暴行、反日分子とされた人への虐殺も相次ぎました。日本の侵略戦争は、中国千万人、インドネシア四百万人の死者をもたらすなど諸国に惨害を与えました。(室)

 〔2001・10・11(木)〕


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