2001年5月20日「しんぶん赤旗」

 中小企業が日本経済の主役だとは?


 〈問い〉 日本共産党は「中小企業は日本経済の主役だ」といっています。これは、どういうことなのですか。(高知・一読者)

 〈答え〉 日本共産党がご指摘のような位置づけをするのは、実際に中小企業が日本経済の中で「主役」と呼ぶにふさわしい位置を占めているからです。

 日本の中小企業は、生産、流通、サービスの各分野で大きな比重を占め、雇用でも全従業員の八割にのぼるなど、日本の経済、社会を土台で支えています。

 「モノづくり」では、その基盤を形成しており、学者・専門家は、「高品質なものを早く供給する体制はもちろん、ほとんどの分野で少量生産や試作品の生産体制においても、わが国は他国のレベルから抜きんでている。こんな高度な部品をこんなに早く作ってくれる国は世界に二つとない」と、日本の中小企業の役割と能力を評価しています。事実、新幹線や宇宙ロケットから携帯電話に至るまで、先端産業といわれる分野の「モノづくり」の重要な部分を日本の中小企業の高い技術力が担っています。

 中小企業はまた、伝統・地場産業、中小商店・商店街など地域経済の循環と地域社会を支えています。これは大手資本が、もうけ優先から生産拠点を海外に移したり、大規模小売店が出退店を繰り返し、地域経済に悪影響を及ぼしたりしているのと大きな違いです。とりわけこれらの中小企業が、地域の暮らしと雇用を支えていることは重要です。

 にもかかわらず政府は、中小企業対策を軽視し続けてきました(二〇〇一年度の中小企業予算は、一般歳出のわずか〇・四%の千九百四十八億円)。不況が深刻化し、中小企業がかつてない危機にさらされているいまこそ、「日本経済の主役」にふさわしい本格的な対策が求められます。(豊)

〔2001・5・20〕


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