2001年5月13日「しんぶん赤旗」

 諸外国の食料自給率は?


 〈問い〉 主な国々の食料自給率について教えてください。日本と違い、向上に努めていると聞きますが…。(茨城・一読者)

 〈答え〉 世界の主な国々の食料自給率(カロリーベース)は、オーストラリア309%、カナダ159%、フランス141%、アメリカ132%、ドイツ100%、スペインン93%、イギリス78%、イタリア77%、オランダ66%、スイス60%などとなっています(1998年、農水省資料)。

 日本を除くサミット参加国をはじめ、主要な国のほとんどが自給率を向上させています。

 EU(欧州連合)諸国は、「農業は国の大もと」という立場から、農産物の価格保障、農家の所得保障に力を入れ、1970年代初めに自給率が50%以下まで落ち込んだイギリスは78%まで向上。ドイツも同じ期間に60%台から100%にまで向上させています。

 山間地域の多い日本とよく似た自然条件のスイス(EUは未加盟)では、憲法でパン用小麦の自給率を明記。連邦政府が輸入管理・価格支持などに力を入れ、70年に47%だった自給率を90年代に60%まで向上させました。

 これにたいし日本の食料自給率は、自民党の家族経営切り捨て、農産物輸入自由化政策のもとで、70年当時の60%から40%(98年)にまで落ち込みました。

 自民党農政を転換させ、日本農業を守り、自給率を本格的に向上させることは、民族の生存にかかわる21世紀の政治の重要課題です。(龍)

 〔2001・5・13〕


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