2005年7月30日(土)「しんぶん赤旗」
ブラジル ルラ政権
わいろ疑惑に揺れる
与党幹部ら40人が辞任・罷免
【メキシコ市=松島良尚】ブラジルのルラ政権がわいろ疑惑で揺れています。大統領に疑惑は及んでいないものの、大統領の右腕といわれたジルセウ官房長官をはじめ、与党・労働党(PT)の党首、書記長、財務担当者が辞任。辞任、罷免になった閣僚や議員、党幹部らはすでに四十人以上にのぼっています。
ことの発端は、与党連合をなすブラジル労働党(PTB)のジェフェルソン前党首の告発です。 同氏は六月十四日、国会倫理委員会で、PTは議会運営を円滑にすすめるため連立与党議員に月三万レアル(約百四十万円)を渡しているとして、ジルセウ官房長官らを名指しで非難しました。
これに対し、官房長官は疑惑を否定しつつも、政権強化のための内閣改造にとりくめるよう他の三人の閣僚とともに辞任しました。しかし、その後、PTと関係の深い広告代理店が、わいろとして多額の資金をPTに貸し付けていたことが明らかになり、内部からの告発もありました。このため、PT党首らも辞任に追い込まれました。
辞任した人々は、国会に新たに設けられた調査委員会の解明を待つという姿勢です。
しかし、疑惑はますます深まっています。
財務担当者は裏帳簿の存在を認めました。また、わいろ用の口座から金を引き出したとされる百人以上の政治家のリストもあると報じられています。調査委員会は、広告代理店の責任者を逮捕するよう司法当局に要請しました。
ルラ大統領は十七日のテレビインタビューで、「一、二の幹部の過ちではなく、党が腐敗に巻き込まれている」と指摘。PTが中央、地方の政権に就いたこの数年、一気に党員が増え、党の方針が脆弱(ぜいじゃく)になっていたことをあげました。
もっとも、いまのところルラ大統領への支持に大きな変化はありません。大統領は二〇〇三年の就任以来、高支持率を維持してきましたが、今月中旬に実施された世論調査によると、前月比1%減ですが54%が大統領の実績を評価しています。また大統領を信頼しているとの回答は、前月比3%減の53%です。

