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2005年2月21日(月)「しんぶん赤旗」 ゆうPress「モテ」の周辺 反響編働き続けられるかナ不安が招く結婚願望女性誌には「モテ」という言葉があふれ、いかに男性にモテるか、読者の興味を引こうとする記事が満載です。女性誌は何を発信し、読者は何を受信しているのか。2回の「モテ」特集に、大きな反響がありました。読者から寄せられた投稿から紹介します。 揺れる「“エビ鯛(たい)”の記事とても共感しました」と投稿を寄せた幸子さん(30)。「二十代後半のそう遠くない最近まで女性誌の『モテ』特集関係は気にしていました」 理由は、「当時は自分の中に見通しが確立されていなかったから、女である自分がこれから働きつづけていけるのか分からなくて不安だったんですよ。その不安な気持ちが当時付き合っていた男性に頼らないと自分は生きていけないんじゃないかっていう依存の気持ちにつながっていたんです」。 大学生の夏子さん(22)は学生の間で「女性は早く結婚しないと『負け犬』みたいな強迫観念があるように思います」。夏子さんと同期入社になる女性が「私は二十五歳までに結婚して専業主婦になるつもりだから」と話していることに、夏子さんは「あんなに就職活動苦労したのに、そんなに早く辞めてもったいない…」とも。 しかし、気持ちの揺れもあります。 「テレビでも『モテる方法』とか『行ってみたいデートコース』とか、恋愛一色の放送があって、そんな情報とかに流されたくないと思いつつ、やっぱり半分流されてしまっている自分がいるのも事実です」 男性は投稿の中には、「モテ」服や見た目で態度が変わる男性がいることへの指摘もあります。 「『モテ』という言葉にひかれるのもわかります。だって、男性は見た目で態度がかわる人が多いから。かわいい子にはチヤホヤして、そうじゃない子には冷たい人っていますからね」と福島県ののりこさん(24)。「私はおしゃれをしている自分が一番好きです。女性はもっときれいになりたいという願望をもっていると思うけど、『モテ』の一言でくくってしまうのは違和感があります」 幸せか女性雑誌が、男性にプレゼントを要求するようなグッズカタログを、別冊付録に掲載していることについて、滋賀県の弥生さん(18)は「物でしか愛情確認できないのであれば本当にそれが愛し合っているといえるのでしょうか?」。 大阪の既婚女性(34)は、「“指南書”どおりに変身して、出会いがあって、“勝ち組系”ゴールインしましたー!(中略)何のための結婚なんでしょうか。そんな二人が築く家庭、育てる子どもたちって、幸せなのかしら…」と疑問を投げかけています。 前出の幸子さんは「雇用不安が、若者にこれだけ広がってるから、女性に変な結婚願望が出ちゃうんでしょうね。それって古いし、マジおかしいと思います。男性も女性も働きやすい世の中にしていきたいものですねっ」。 “自分”東京都の女子高生(17)は本当の魅力について、「何が自分に似合うかきちんと理解し“自分のスタイル”というものを確立している子は、同性から見ても可愛(かわい)いと思うし魅力的です。本当に魅力的な人というのは“自分”というものをしっかり持っている人だと私は思います」。 破れたGパンはきたいけれどおとなっぽいのカワイイからモテ系の洋服が並ぶショップが、いくつもある東京・新宿の伊勢丹前で聞いてみると−−。 電気関係の会社に勤める女性(27)は「男性と食事に行ったりするときは、喜ばれるような服を着る」といいます。そのわけは「まわりの女性友達がモテるのを見て」。「(自分も)着ていたら、『女の子らしいね』と言われました」。おしゃれは好きで、「本当は破れたGパンとかはきたいんですけどはきません」。 モテ系の洋服を着る女子大生(21)は「エビちゃん系の服は、おとなっぽいのにカワイイ」。ファッションは「趣味」で、女性誌はよく参考にしているといいます。「エビちゃんが出てきてから女性誌は『CanCam』だけ」。でも、「コートだと4、5万するから、姉妹で共同して服は買っています」と苦労話も。 モテについては「モテたいわけじゃない。洋服がカワイイから好き」。 お悩みHunter別のことで世界広げてみて「女性に嫌われてる」思い込んでしまってQ 私は本当は女の子が好きだし、交際したいと思っても「自分は嫌われている」と思いこんだり、カラオケでいっしょに歌いたいと思っても、「自分が誘っても断られる」と思いこんだりします。親密な関係になっても、体を求めるのは二の足を踏むなど、女の子の前で自分を否定してしまうことが多いのです。こんな性格をなおすには、どうしたらいいのでしょう。(大阪府 長期失業中 33歳) A あなたは自信がないんでしょうね。自分のイメージが否定的なもので、固定されているのでしょう。 女性に嫌われていると思うことで、それ以上親しくなることをストップさせている。性的に親密になれば、うまくいかなかったときの自分や相手への傷つけ方も特別なものになる。ある意味で傷つけまいと慎重に行動しているということです。 必ずしも悪いことではないと思います。これ以上近づくのは怖いなという感覚はだれにでもあるんですから。 私が女性にたいして、もっと一歩踏み出してみましょうといっても、そう簡単に変われるとは思えません。急に変えようとすれば、ぎこちなくなって、かえって自信をなくす結果にもなるでしょう。 女性の前での自分の否定的なイメージはとりあえず横において、もっとほかのことで自分の世界を広げて豊かになれるような体験を積む方向で考えてみてはいかがでしょう。 必ずしも仕事でなくてもいいと思います。そして、生き生きとして、自信がついてくれば、女性の前での自分も自然と変わってくるのではないでしょうか。 決して変わらない「性格」ということではないと思います。 精神科医 上村 順子さん 山口大学医学部卒。代々木病院、松沢病院などで勤務。99年からめだかメンタルクリニック院長。 |

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