2005年2月20日(日)「しんぶん赤旗」

西武鉄道虚偽記載

キーマンの死 2人目

前社長 前日も事情聴取


 西武鉄道グループの証券取引法違反疑惑を東京地検特捜部などが追及するなかで十九日に自殺した小柳皓正前社長は、疑惑解明のためのキーマンの一人といわれていました。

 同虚偽記載問題は昨年八月ごろに同社内部の指摘で発覚。その直後に西武鉄道グループの中核会社「コクド」の堤義明前会長は、同グループ各社の幹部らを集め、西武鉄道の株売却を指示した疑惑が浮かび上がっています。この経緯について東京地検特捜部は証券取引等監視委員会と連携し、証券取引法違反(虚偽記載、インサイダー取引)の疑いで詰めの捜査を進めていました。

 自殺した小柳氏は問題が発覚した当時の西武鉄道社長。堤氏をめぐる疑惑の内容について詳しく知る立場にあったといわれ、東京地検特捜部は同氏から十回近くにわたって任意で事情聴取をしていました。自殺前日の十八日には、午後一時すぎから同七時ごろまで事情聴取を受けていました。

 同グループをめぐっては、昨年十一月、コクドで株式事務を担当していた総務部次長(54)が、山形県温海町の海岸で遺体で発見されています。これについても山形県警は自殺の可能性が高いとみています。

 小柳前社長は九三年六月、運輸省運輸政策局情報管理部長をへて同社の常務取締役として入社。二〇〇三年六月に専務に就任、二〇〇四年四月に社長となったものの、グループ再編に向け、ことし一月に退任していました。

 笠間治雄東京地検次席検事は「捜査の過程のなかで亡くなられたことを大変残念に思う」などと話しています。



もどる
日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ

著作権についてリンクについてメールの扱いについて
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7  TEL03-3403-6111 FAX03-5474-8358 Mail:info@jcp.or.jp