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2005年2月17日(木)「しんぶん赤旗」 現代人(ホモ・サピエンス) 最古の化石19万5千年前 再測定で判明
三十八年前にアフリカのエチオピアで見つかっていた現代人(ホモ・サピエンス)の頭骨化石は十九万五千年前のもので、現代人としては最も古い可能性がある―。オーストラリアと米国の研究グループが、詳しい年代測定の結果わかったと十七日発行の科学誌『ネイチャー』に発表しました。 頭骨化石は二つあり、エチオピアの南部、ケニアとの国境にほど近いキビシュで一九六七年に発見されました。特徴から現代人のものであることがわかっていましたが、年代については十三万年前とする測定結果が示されたもののはっきりしていませんでした。 研究グループは、今回あらためて化石が見つかった場所の地層の年代測定をこれまでとは異なる方法でおこないました。その結果、二つの頭骨化石の最も確からしい年代として十九万五千年前と推定しました。 これまで最も古いとされる現代人は、一九九七年に東京大学の諏訪元・助教授を含む国際研究グループがエチオピア北部ミドルアワシュのヘルトで発見した「ホモ・サピエンス・イダルツ」で十六万年前のものです。 予想の範囲馬場悠男・国立科学博物館人類研究部長の話 最近の研究では、現代人の出現時期は十五万年前から二十万年前と考えられるようになっており、十九万五千年前に現代人がいたとしてもおかしくない。予想されていた範囲でもっとも古いということになるが、必ずしもキビシュのあたりで現代人が生まれたということでなく、このころにはキビシュを含むアフリカの広い範囲にいたと思う。 |


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