2005年2月17日(木)「しんぶん赤旗」

生活、バイトでやりくり

石井質問に「そうだよ!」と学生

学費値上げ問題


 学費が高く、進学を断念しなくてはならないような大学では「国立大学である意味がありません」という日本共産党の石井郁子衆院議員の話に「そうだよ!」とつぶやく女子学生―。十五日に開かれた衆院予算委員会で国立大学の学費値上げ問題をとりあげた石井さんの質問に、十数人の学生が聞き入りました。

 石井さんの質問にたいし、「私の時は九千円の学費でした」という大臣の答弁を聞いて、がっくりとうなだれる学生の姿も見られました。

 国立大学の男子大学院生(27)は「政府は学費を払っている学生や親の気持ちがわかっていないように思います。学費値上げについては国立大学と私立大学の格差是正を総合的に考えたという大臣の答弁がありましたが、自分の時は学費は安かったが、今は知らないと言っているようで頭にきます」と話しました。

 「昨年父が失職し、学費の支払いが困難になっている」と話す私立大学芸術学科二年生の男子学生(23)。自宅から通学していても「学費は百万円。無利子と有利子、ふたつの奨学金を受けて月八万円。アルバイト代も入れて月十万円で何とか生活しています。奨学金も卒業すれば四百万円の借金になります。就職難で返せるか不安です」と話します。

 はじめて国会を傍聴したというこの学生は「大臣が学生のことを考えているのか疑問に思います」と話しました。

 将来は教員になりたいと言う私立大学文学部一年の男子学生(19)は、母子家庭。母と兄三人で都内で生活しています。

 「学費を払ってもらっている家族にいつも負い目を感じている」と言います。傍聴して「私立との格差をなくすといって学費を上げたら、等しく教育を受ける権利に反する。憲法違反じゃないですか。ここであきらめないで、考えるだけでなく、学費値上げ反対と私学助成の増額、奨学金拡充の署名を集めたりしたい」と話しました。



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