2005年2月16日(水)「しんぶん赤旗」

君が代斉唱強制 都議会の各党は?


 〈問い〉 東京都の君が代斉唱強制について、都議会各党はどういう態度ですか?(東京・一読者)

 〈答え〉 東京都教育委員会による、公立学校の卒業式や入学式などへの日の丸、君が代の強制は、心温まる式をと各学校が創意工夫してきた努力や、生徒や教員の良心の自由を踏みにじるものです。これを石原都政と二人三脚でエスカレートさせてきたのが、自民、民主、公明の各党です。

 都教委は03年10月、卒業式などにおける日の丸の掲げ方や子どもや教員の座り方、起立の仕方、君が代斉唱の仕方まで詳細に指示し、教員には君が代を歌うよう職務命令を出すとする「実施指針」を通達しました。これは同年7月、都議会本会議で民主党の土屋たかゆき都議が、参加者全員に君が代を斉唱させるべきだという立場から、「式典運営指針などを制定すべき」と求めたことに応えたものです。

 その後、自民党も、山田忠明都議などが繰り返し「実施指針」を後押しする質問をし、公明党の野上じゅん子都議も「指針に従わない教員がいる場合、厳正に対処すべき」と要求。「従わない場合は、職務命令違反として厳正に対処」と教員を処分する旨の答弁をさせました。

 教員のみならず生徒にまで強制するよう求めたのも、自民、民主の都議です。04年3月、来賓として都立高校の卒業式に出席し、君が代を起立斉唱しない生徒を怒鳴りつけた土屋都議は、生徒が歌わない場合、担当の教員を処分すべきだと主張(予算特別委員会)。恩師の処分を振りかざして生徒に卑劣な脅しをかけました。

 さらに自民党の古賀俊昭都議は6月、本会議で代表質問に立ち、教員自らが歌うことだけでなく、君が代を歌うよう生徒を指導することを盛り込んだ職務命令を出すようにと、さらに踏み込んだ質疑を行いました。都教委はこれらにすべて従い、管理統制を強めています。

 日本共産党都議団は、都教委の「実施指針」は、国民に対し国旗の掲揚、国歌の斉唱を義務づけることは考えていないとする政府の国会答弁からも、学習指導要領からも逸脱しており、撤回すること、処分を振りかざして生徒や教員の良心の自由を侵す憲法違反は直ちにやめることを繰り返し求めています。(京)

 〔2005・2・16(水)〕



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