2005年2月15日(火)「しんぶん赤旗」

「民営化ありき」の政府批判

郵政問題で小池政策委員長

与謝野氏も「世間に通用せず」と


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発言する小池晃政策委員長=13日、NHKテレビから

 十三日放映のNHK「日曜討論」で、日本共産党の小池晃政策委員長は、郵政民営化問題について民間金融機関が過疎地で店舗を約二割も減らしていることをあげ、首相は「民間にできることは民間に」というが、実際には郵便局は「民間にできない仕事をやってきた」と強調。政府の姿勢を「民営化ありきだ」と批判しました。

 小池氏は、政府が「資金の流れを官から民へ」といいながら、肝心な郵貯資金の使い方では、無駄な高速道路建設を容認する一方で、住宅金融公庫をなくし民間に流れるべき資金をストップさせていると指摘。郵便事業は独立採算制でやっているのに「公務員を減らして財政再建」などと政府が主張していることもあげ、「(政府の理屈は)支離滅裂だ」と批判しました。

 自民党の与謝野馨政調会長は「竹中(郵政民営化担当相)さんたちの答弁は、自民党の中もよくわからない。世間に通用しない」とのべつつ、「郵政三事業とも(このままでは)先細りの可能性がある」と、新たな民営化合理化論を持ち出しました。

 また小池氏の指摘に対して、「完全に民営化したら、もうからないところに郵便局はできなくなる」と認めながら、「完全民営化したときの弊害を除去していく作業を」と主張。「そもそも、なぜ民営化なのか、基本を議論しなければならない」とのべました。

 小池氏は「いまごろそんな議論をするなら、民営化はやめた方がいい」と批判。過疎地への郵便局網の維持義務づけなどの政府・与党協議は、民営化が国民へのサービス低下を招くことを認めたものだと指摘しました。

北朝鮮―「最悪の核抑止論」

 また、核兵器製造に言及した北朝鮮の声明について、小池氏は「『力には力で対抗する先軍政治』と主張するなど、最悪の核抑止論の立場だ」と批判し、核兵器開発計画の放棄を要求。拉致問題について、政府が「遺骨」問題での北朝鮮への反論文書のなかで「(北朝鮮に)直接説明することにやぶさかではない」とものべていることを紹介し、「関係国の理解を得て、北朝鮮を交渉の場に引きだし、粘り強く交渉していくことが必要な時期だ」と強調しました。

 政府が今国会での成立をめざす「ミサイル防衛」のための自衛隊法改悪について、与党だけでなく民主党も「基本的に認める」(仙谷由人政調会長)と賛成。

 これにたいし、小池氏は「ミサイル防衛」システムが、米国による核攻撃の絶対的優位を確保するところに狙いがあると指摘。ミサイル発射を許さない外交的努力こそ重要だとして、反対を表明しました。



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