2005年2月12日(土)「しんぶん赤旗」 米海軍首脳横須賀に原子力空母「日本の協力求める」【ワシントン=浜谷浩司】米海軍首脳のクラーク作戦部長は十日の上院軍事委員会で、横須賀を母港とする米海軍の通常型空母キティホーク(一九六一年就役)を〇八年あるいは〇九年に退役させ、後継艦として原子力空母を配備するために、日本側に協力を求めていく考えを示しました。 クラーク作戦部長は、「キティホークが退役するのにともない、後継艦を選択しなければならなくなる」とし、「そのためには明らかに日本国民との協議、協力が必要になる」と述べました。さらに、キティホークの退役時期について「二〇〇八年か二〇〇九年」とのべました。「日本に原子力空母を配備できるかは不明ではないのか」とのビル・ネルソン議員(民主党、フロリダ州選出)の質問に答えるなかでのべたものです。 同作戦部長はまた、一般論として原子力空母は通常型に比べて「能力がはるかに高く、余裕があり、よりすぐれた戦闘基盤だ」と述べました。 本紙二日付既報のように、米軍は〇六年中にも残る一隻の通常型空母ジョン・F・ケネディ(六八年就役)を前倒しで退役させる方針。さらにキティホーク退役後は、米海軍が保有する空母はすべて原子力空母となり、横須賀が米空母の母港であるかぎり、米側は日本に原子力空母受け入れを求めてくることになります。 ファーゴ太平洋軍司令官(当時)も昨年三月、原子力空母を横須賀に配備する考えを示していました。 米議会調査局は一月十四日付で、空母退役計画についての報告書を公表し、横須賀の後継空母問題で「二度の原爆投下を経験した日本の根強い反核感情により、原子力空母母港化の提案はかなりの大衆的反対に直面するかもしれない」との分析を紹介しています。 |