2005年2月10日(木)「しんぶん赤旗」

国連本部で初の原爆展

被団協

5月のNPT会議中

被爆60年 核廃絶を訴える


写真

原爆展の展示場所を説明する田中事務局長=9日、東京・港区

 五月に開かれる核不拡散条約(NPT)再検討会議(米ニューヨーク国連本部)にあわせ、国連本部で原爆展が開かれることになりました。NPT会議中の国連での原爆展の開催は初めて。

 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の田中煕巳事務局長らが九日、東京都内で記者会見し明らかにしました。

 被爆六十年の今年、長年にわたる被爆者の苦しみと生きるたたかいを通して、世界に核兵器の非人道性を示し、被爆者の核兵器廃絶の願いを訴えるのが目的です。

 同展は被団協が主催し、広島、長崎両市が共催します。展示期間は五月二日から二十七日まで。国連本部内の一階ロビーと地下の二カ所で展示します。

 ロビーでは一般見学者も展示を見ることができます。地下での展示は会議に出席する各国代表、NGO(非政府組織)、国連関係者向けで核兵器の脅威・被害を知ってもらうためです。

 展示は原爆被害の写真を盛り込み、英文の解説をつけたパネル約三十枚を予定。パネルの内容はビデオでも繰り返し放映します。広島平和記念資料館と長崎原爆資料館から提供された被爆者の遺品も展示します。

 被爆者が各国政府の出席者に自らの体験を直接語る場も設けます。

 田中事務局長は、原爆展について「本来、日本政府がしなければいけないこと」としながらも、「展示が実ってうれしい」と語りました。

 岩佐幹三事務局次長は「被爆者は生きている限り伝えなければならないという、役割をになっています。これが原爆なんだ、こういう被害がでているんです、これを繰り返していいんですかと訴えていきたい」と話しました。



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