2005年2月3日(木)「しんぶん赤旗」

改憲し「自衛軍」明記

首相が賛成

民主・鳩山議員の要求に

衆院予算委


 小泉純一郎首相は二日の衆院予算委員会で、憲法への「自衛軍」の明記を求めた民主党の鳩山由紀夫議員の質問に、「私も賛成だ」と答弁しました。「軍」の明記は、戦力不保持を定めた九条二項を改悪することで、“軍隊でないから海外での武力行使はできない”としてきた「歯止め」を取り払う狙いがあります。


 鳩山氏は質問のなかで、「国際協調と対米重視のうまいバランスをとるために、新たな国の姿を憲法のなかに表現すべき」だとのべ、新たな憲法に入れる内容として、(1)平和主義(2)「自衛軍」の明記(3)国際協力を積極的に行い、自衛隊の海外派遣の場合、国連決議は必要―の三点を主張。「自衛軍」の明記については、「集団的でも自衛権を保持しているということだ」とのべ、米国の戦争への武力行使をともなう参戦を意味する「集団的自衛権」を行使可能にすべきだとの考えを示しました。

 首相は、鳩山氏の改憲案に賛意を示した上で、「今後(自衛隊の海外派兵において)国連決議が必要かということについては、よく議論していただきたい」と答弁。国連決議のないケースでの派兵に含みを残しました。

 鳩山氏は「ぜひ、主導的立場を、総理として自民党総裁としてとってほしい」と、首相に改憲の「リーダーシップ」をとることを要請。国会の場で自民、民主による改憲案のすり合わせともいえる危険な問答となりました。



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