2005年2月1日(火)「しんぶん赤旗」

日本はドイツを見習うべきだ

アウシュビッツ解放60周年

中国紙 改憲への動きに警戒感


 【北京=菊池敏也】一月三十日付の中国人民解放軍の機関紙、解放軍報は、アウシュビッツ収容所解放六十周年を記念し、世界各地で行事が催されるなか、日本政府が侵略戦争の歴史に背を向けていることを批判する論評を掲載しました。

 「アウシュビッツから日本を思う」と題した論評は、ドイツ政府がアウシュビッツ解放六十周年の機会を利用して、侵略戦争の被害者や被害国に対して「罪を認め、歴史の再現を許さないと誓っている」と紹介。それとは対照的に、「侵略戦争を引き起こしたもう一つの国」である日本は、「自らの犯罪行為とアジア諸国にもたらした苦難に対して、明らかに異なる態度をとっている」と厳しく批判しています。

 論評は、ドイツが実際の行動によって「戦争の発動国から『正常な国』への転換」を成し遂げ、政治の上で他の欧州諸国や国際社会から理解されていると評価。他方、日本は、ドイツのように侵略の歴史を直視し、戦争を引き起こし他国の人民を傷つけたことを深く反省するのではなく、「侵略の歴史を否定し、軍国主義を免罪している」と批判。政権党の自民党は戦後六十周年の最大の政治課題として「平和憲法」を改定しようとしていると述べ、改憲への動きに警戒感を示しています。

 論評は、日本政府はドイツに倣い、戦争責任を正しく認識し、勇気をもってその責任を負うことによってのみ、「日本のイメージを改善し、アジア諸国との関係発展の最大の障害を除去することができる」と強調しています。



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