2005年1月31日(月)「しんぶん赤旗」

西武グループ

自民に6年間で5千600万円献金

資金集めパーティー 系列ホテルで毎年


写真
派閥の資金集めパーティーによく使われる東京プリンスホテルの宴会場(『プリンスホテルレジャーカタログ』から)

 総会屋への利益供与事件や西武鉄道株疑惑などスキャンダルが相次いでいる西武(コクド)グループと政界との接点が注目されています。この六年間で西武グループから自民党への献金は五千六百万円。亀井派を除く自民党の主要派閥は、ほとんどの政治資金集めパーティーを西武系ホテルで開きます。父親の堤康次郎元衆院議長以来、政界中枢と密接な関係を持ってきた堤義明氏の政治力の一端をうかがわせています。

 自民党の政治資金団体「国民政治協会」に献金していたのは、同グループの中心企業である西武鉄道をはじめ、西武建設、コクド、西武運輸の四社。

 西武鉄道は年間五百五十万円から六百八十万円を献金し、二〇〇三年までの六年間で計三千六百八十万円になります。

 西武建設は年間二百六十万円から三百二十万円で、六年間で計千七百六十万円です。

 西武鉄道の親会社に当たるコクドは年間十二万円で、総額でも七十二万円と少額です。

 西武運輸は二〇〇〇年に百万円を献金しています。

表

 一方、自民党の主な五派閥の政治団体の政治資金収支報告書によると、志帥会(亀井派)を除く四派閥が政治資金集めのパーティーを西武グループ系の赤坂プリンスホテルや東京プリンスホテルで毎年開いていました。

 各派閥とも一回当たり二千万―三千万円の会場費で、一億―三億円の収入を得ています。

 森派の政治団体、清和政策研究会は一九九九年から五年間、東京・千代田区紀尾井町の赤坂プリンスホテルで、政治資金集めパーティーを毎年一回開き、十億九千九百万円を集めています。

 森派は、福田派時代から同ホテルに事務所を置き、研修会なども軽井沢プリンスホテルを使っています。

 森派出身の小泉首相も会食や会談、静養などに各地のプリンスホテルを利用、その数は首相就任後だけで、二百回にのぼります。

 旧橋本派の政治団体、平成研究会は港区芝公園の東京プリンスホテルで毎年のように資金集めパーティーを開き、一九九七年から二〇〇三年までに十五億七千万円を集めています。

 そのほか、堀内派の新財政研究会や山崎派の近未来政治研究会も毎年、東京プリンスホテルで資金集めパーティーを開き、この三年間に五億一千二百万円、三億七千万円の収入をそれぞれ得ています。

 義明氏が政界と太いパイプを持っているのはよく知られています。一九八二年の新高輪プリンスホテル落成パーティーには、当時の鈴木善幸首相をはじめ、岸信介、田中角栄、福田赳夫の各元首相が顔をそろえたほどです。



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