2005年1月30日(日)「しんぶん赤旗」 ビラ配布の自由守ろう東京・葛飾区 支持政党こえ集会「民主主義のため」150人参加「無罪までともに」 不当起訴の男性がメッセージ「政党支持の相違を乗り越え、自由を守る運動にとりくもう」――。東京・葛飾区のマンションで日本共産党の「都議会報告」などのビラを配った男性が逮捕・起訴された弾圧事件で、同区の市民団体が二十九日、「ビラ配布の自由を守る葛飾区民集会」を葛飾区内で開き、区民のほか区外の市民運動や労組などの団体メンバーら約百五十人が集まりました。 ビラ配布事件の大洞さんも参加
主催は市民団体「かつしかピースウェーブ」などでつくる「ビラ配布の自由を守る葛飾連絡会」。同連絡会は駅頭で七回、計約六千枚のビラを配布。集会は「民主主義社会を守るため、一人ひとりが声をあげていかなくてはならない」と企画しました。 集会では東京・立川市の自衛隊官舎ビラ配布事件被告の大洞俊之さんが発言。「私たちの事件では、保守系の人からも『警察、検察のやり方はあんまりではないか』と広範な世論が起き、無罪判決を引き出すことができた」と紹介。「自衛隊も募集のチラシをポスティングしているのに、『お上』を批判するところばかりを逮捕している。この問題は政党支持をのりこえて勝っていかなくてはいけない。表現の自由への攻撃には、それを上回る表現活動をする必要がある。最後まで連帯してがんばりたい」と語りました。 集会では会場から、ビラ配布禁止の表示がある区内のマンションに住む男性も発言。「一人の住人の立場から知る権利を守るたたかいだと思っている。区道工事の説明会があったことは議員のチラシでわかった。環境アセスメントの公聴会も。全面禁止は許されない」と訴え、拍手を受けました。 出版社経営者も「口コミやネットで広げ、いい報道を激励し、悪いものに抗議していかないといけないと思う。今朝も十五人と対話してきた。うれしくない反応があってもあきらめず声を広げよう」と発言しました。東京・原宿での留置場計画に反対して運動する人や、「君が代」強制で処分された教員らも連帯する発言をしました。 集会で亜細亜大学助教授の石埼学さんは、「住居侵入罪はそもそも表現活動を規制するためのものではない。本当に住居侵入か、に繰り返し立ち戻る必要がある。日本のデモクラシーと自由がかかっている問題だ」と語りました。 不当起訴された男性がメッセージをよせ、「『表現の自由』『知る権利』を守るために起訴の取り下げ、無罪判決を求めてみなさまと共に進んでいきたい」と表明。国家公務員法弾圧事件被告の堀越明男さんも連帯のメッセージを寄せました。 |