|
2005年1月27日(木)「しんぶん赤旗」 アウシュビッツ強制収容所解放60年記念式典50カ国首脳が跡地へ過去最大 欧州各国でも多様な行事【パリ=浅田信幸】二十七日、第二次大戦中にナチス・ドイツによるユダヤ人絶滅作戦を象徴するアウシュビッツ強制収容所が解放されて六十年を迎えます。ポーランドのオシフィエンチム市にある同収容所跡で過去最大規模の記念式典が催されるほか、欧州各国でも悲惨な歴史を風化させず反省を深める日としてさまざまな行事が行われます。 アウシュビッツで行われる式典には約五十カ国の首脳が参加を予定。ユダヤ人らを収容所に送り込んだ事実を象徴する列車の到着音で始まります。進撃して収容所を解放したソ連軍を代表してプーチン・ロシア大統領、同収容所で殺された九十六万のユダヤ人を代表してイスラエルのカツァブ大統領、収容者を代表してフランスのシモーヌ・ベイユ元厚生相らが演説します。 第二次大戦で日本、ドイツとともに三国同盟を結び侵略国となったイタリアは二十七日を「記憶の日」と定め、各地、学校でフォーラムやセミナー、展示、映画上映などが繰り広げられます。 「記憶の日」は二〇〇〇年に成立した法律によって、「ショア(ユダヤ人絶滅)、人種法、イタリアにおけるユダヤ人迫害」の事実や「絶滅計画に反対し、生命を賭して他人の生命を助け、迫害された人を守った人々」を思い起こす記念日として制定されました。「悲劇と暗黒の時代の記憶をイタリアの未来にとどめる」ため、とくに学校で「反省の機会」を設けることにしています。 ドイツ占領下でユダヤ人絶滅作戦に加担したフランスでは、二十七日にあわせて「ショア記念館」が開館。国営、民間を問わず各テレビ局は今週初めから「アウシュビッツ」「ホロコースト」などの記録フィルムや関連する映画を連夜放映しています。 スウェーデンでは学校や図書館で討論会、展示、記録映画の上映がおこなわれます。ストックホルムのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)では大戦中ハンガリーのブダペストに駐在し数千人のユダヤ人の亡命を助けた外交官を顕彰する行事があります。 フィンランドのヘルシンキ大学ではユダヤ人を中心とする記念行事でバンハネン首相が演説する予定。デンマークでは八大学で「ジェノサイド(大量虐殺)の日」と銘打った講演会や討論会が開かれます。 |

学習・党活動版編集部の紹介ビデオ

