2005年1月18日(火)「しんぶん赤旗」

表現の自由への侵害

NHK番組政治介入 メディア総研が声明


 メディア研究者やジャーナリストで作る「メディア総合研究所(メディア総研)」は十七日、政府・与党幹部の圧力によるNHK番組改ざん問題について、「ETV改変事件をめぐるNHKへの政治介入に対する声明」を発表しました。

 声明は「放送番組が…何人からも干渉され、又は規律されることがない」とする放送法を示し、NHKに介入した安倍晋三自民党幹事長代理、中川昭一経済産業相の行為は「明確な放送法違反であり、憲法が禁止する検閲そのものといえる」としています。また安倍、中川両氏が「注文をつけていない」としていることには、「受け取る側にとっては政治的圧力以外のなにものでもない」とし、「憲法二一条が保障する表現の自由に対する重大な侵害」と安倍、中川両氏を批判。そして公的な場での「詳しい事実の究明」「責任の追及」を求めています。

 政治的圧力に屈し、番組改変をおこなったNHKについては「視聴者に対して重大な背信行為を行った」と指摘。また、内部告発をしたチーフ・プロデューサーに敬意を表し、真相究明のため第三者による調査委員会を設置することを提案しています。そして、NHKが真の公共放送として再生するために、経営陣の刷新と抜本的な改革を求めています。



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