2005年1月9日(日)「しんぶん赤旗」

ビラ配布弾圧事件 妻の訴え

自由守る真剣なたたかい
夫婦で同じ方向見つめ


 日本共産党の「都議会報告」「葛飾区議団だより」をマンションで配布していた男性が不当逮捕された事件で、「マンションビラ配布弾圧事件を許さない会」が七日、東京・葛飾区内で真相報告会を開き、不当逮捕された男性の妻が寄せたメッセージが読み上げられ参加者の感動を呼びました。メッセージを紹介します。


 夫が不当逮捕され、十五日がすぎました。この間、みなさんの寒いなかでの亀有警察署や地検での抗議行動に大きく励まされています。ありがとうございます。

 私自身もこの緊張感のなか、ずいぶん変わりました。当初は、家宅捜索や新聞ニュースの報道の影響で人の目も気になり、外に買い物に出るのもためらったり、何をどうしていいか分からず、周りのアドバイスに支えられながら一日一日をしのいでいました。夫や家族を守るのに必死だったように思います。

 しかし、今は少し違います。守るべきものが自分を超えたもっと大きなものへと変わっていきました。夫はすでに、この弾圧が個人を超えた事件であり、今後の歴史の流れを左右する重大な問題であることを認識し、自らその渦中に身を置き闘っています。私たち夫婦は今までになく真剣に向き合い、同じ方向を見つめています。

 今回の夫の行動は何一つ悪いことをしていないということが明らかですし、むしろ、ビラを通じ、区民に必要な情報をお知らせしようとしている善意の行為です。その行為が「住居侵入罪」ということで逮捕されるという異常な今の日本社会の現状を、一人でも多くの人に知ってもらいたい気持ちです。

 とはいえ、今、夫の留守を守ることで精一杯の私にできることは限られています。みなさんの輪の中に入って一緒に行動することはできません。しかし、私自身も少しずつですが友人知人にこの現実を知ってもらい、早期釈放、不起訴への支援を呼びかけ始めたところです。

 子どもたちにはつらい思いをさせてしまいましたが、幸い二人とも元気です。大晦日は三人でお父さんに手紙を書き、つい先日父親から子どもたちに返事の手紙が届けられました。

 この言論の自由、民主主義を守る闘いは、私たち家族にとってはしんどい闘いですが、この事実に怒りと恐怖を感じるすべてのみなさんを味方につけ、支えられながら乗り切っていきたいと思います。頑張りますのでよろしくお願いします。



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