2005年1月9日(日)「しんぶん赤旗」

主任手当で就学援助金

宮城県高教組 今年で27年

生活困窮生徒の励みに


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送られてきたお礼の手紙の一部

 宮城県高等学校教職員組合(菊池英行委員長)は、今年度も生活困窮の生徒に一人五万円相当の就学援助金(返還不要)を送り、受け取った生徒や保護者からお礼の手紙が届けられています。

 「先日、担任の先生を通して、皆様からの心あたたかい就学援助金を受け取らせていただきました。大学受験を控えて、心身ともにくじけそうになっていたところ、このようなあたたかい援助をいただきまして、とても励みになりました」(三年女子)

 「厚く御礼申し上げます。親の都合で子どもには辛(つら)い思いをさせてしまいましたが『志あるところ、道は必ず開ける』を信じ、本人も頑張っております」(二年女子保護者)

 「このたびは、就学援助金をありがとうございました。皆様のおかげで高校生活を楽しくおくっています。高校生活は、中学の時とは違い、朝はバイトして夜に学校に行く生活になりました」(一年生男子)

 援助金は今年度、県内七十一校(定時制、分校含む)百七十人の高校生に総額六百七十五万円が支給されました。

 申請にあたって生徒からは「母親は中学生の時死別し、父親も不況で生計が立たず行方不明。姉と兄と三人でアルバイトで生活している」「一年前、父親を自殺で亡くし、母親と高校二年の姉と三人暮らし。母の収入と姉のアルバイト代で生活を支えている」などの状況が出され、倒産・不況・リストラによる失業が生徒の生活・学業条件の悪化を招いていることがわかります。

非組合員も協力

 県高教組の野中康浩書記次長は「非組合員の先生方の協力も得て、主任手当を自主的に拠出してもらい、生徒たちに就学援助金として支給を始めて今年で二十七年になり、総額で四億円を超えました。この不況のもとで経済的な困難を抱えた生徒も増えています。これからもこの取り組みを強めていきたい」と述べています。



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