2005年1月3日(月)「しんぶん赤旗」

日本人百数十人不明

インド洋大津波 死亡確認21人に

タイ南部


 インドネシア・スマトラ島沖地震による大津波発生から一週間たった二日、日本政府当局者はタイ南部のプーケット、パンガー、クラビの三県で日本人百数十人の安否が確認されていないことを明らかにしました。日本人の犠牲者が大幅に増える恐れが出ています。(7面に関連記事)

 クラビ県では二日までに、三十歳代の女性二人、五十歳代の女性とその息子の三人の日本人の遺体が確認され、タイ、スリランカ両国で死亡が確認された日本人は二十一人となりました。タイでは日本人とみられる遺体の確認が続けられていますが、遺体の損傷が激しく、確認は困難です。

 欧州各国は大規模な検視チームを派遣し遺体の身元確認を進めていますが、日本は海外で日本人遺体の検視を行う大規模な専門家チームがないため、タイ政府に遺体の管理を要請するしかないといいます。各地での死者総数はこれまでに確認されただけで十二万七千人。うち外国人旅行客は三百三十五人で不明者数は八千人に達しています。

 他方、被災各国では、衛生状態悪化に伴う伝染病まん延の危険性が増しています。世界保健機関(WHO)当局者は、インドやスリランカで下痢患者が増加していると指摘。現地からの報道によると、スリランカ南部ゴールの避難所で四人のコレラ患者が出ました。

 また、インドネシアのジャカルタで六日おこなわれる復興支援のための緊急首脳会議に、日本の小泉首相とともにアナン国連事務総長、韓国の李海〓首相、中国の温家宝首相が参加を表明しています。



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