日本共産党

2004年12月10日(金)「しんぶん赤旗」

新「防衛大綱」

米先制攻撃に役立つ自衛隊づくり日本を危険な道に引き込む

志位委員長がCS放送で発言


 日本共産党の志位和夫委員長は九日放映のCS放送・朝日ニュースター「各党はいま」に出演。イラクへの自衛隊派兵延長問題や北朝鮮問題、十日に閣議決定される新「防衛計画の大綱」などについてインタビューに答えました。聞き手は朝日新聞政治部編集委員の本田優さん。

 このなかで志位氏は、新防衛大綱の意味するものについて「自衛隊法第三条の『日本防衛を主たる任務とする』―専守防衛という原則を変えるというのが今度の『大綱』の中心点だ」と指摘。自衛隊の海外派兵の任務は「雑則」に書き込むやり方を取ってきたが、海外派兵の仕事も「主たる任務」に位置付ける方向がめざされているとのべました。

 また、「大綱」ではアメリカの先制攻撃戦略に沿い、「テロと大量破壊兵器」の二つの脅威に備える軍事力が必要だと位置付けていると分析。

 「テロに軍事力で対応しようとすれば、かえってテロの温床を拡大する。大量破壊兵器問題でも、話し合いによる解決でなく、戦争という手段を用いたことが何をもたらすかが、イラクで一番ひどい形で証明されている。『テロや大量破壊兵器(対策)のため』といって、アメリカの先制攻撃の役に立つような自衛隊づくりということが本質であり、本当に危険な道に日本を引き込む」と批判しました。

 国際社会の中で日本の果たす役割を問われた志位氏は「貧困や飢餓、環境問題など、世界で解決が求められる問題の圧倒的多数は非軍事の分野だ。そこで日本がどんな役割を果たすかが求められている。日本が九条を持つ国として国際的な進歩や平和に貢献する方法がたくさんあるにもかかわらず、それがやられていない」と指摘しました。

 志位氏は、在日米軍の再編について、(1)海兵隊や空母打撃群という海外への“殴り込み”部隊の打撃力の強化と司令機能の強化(2)この流れに自衛隊を一体化させる―と「二つの要素」を指摘、「在日米軍基地の危険な強化とあわせ、自衛隊をいっしょに海外に出そうという二重の目的を持っている」ときびしく批判しました。



もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp