日本共産党

2004年12月8日(水)「しんぶん赤旗」

イラク戦争「反対だった」

世界はより危険に

訪米のパキスタン大統領


 【ワシントン=浜谷浩司】パキスタンのムシャラフ大統領は、五日放送されたCNNテレビのインタビューで、イラク戦争には「反対だった」と明言するとともに、戦争によって世界はより危険になったとの認識を表明しました。インタビューは同大統領が四日、ワシントンでブッシュ米大統領と会談後に行われたもの。

 ムシャラフ大統領はこの中で、パキスタンは当初からイラク戦争に反対だったとし、いまでは「さらなる問題を抱え込んだ」「人々は外国軍隊に支配されるのを嫌う」と述べました。

 ブッシュ大統領が世界はより安全になったとしているのに対し、ムシャラフ大統領は「より安全でなくなったことは明らかだ」と指摘。「侵攻を命じたのはブッシュ大統領の誤りか」との質問には、「イエス、後知恵だがイエス」と断言しました。

 ただ、米軍がただちに撤退することは「さらに問題を生み出す」として反対し、イラクを安定化させなければならないと主張。そのためにも、同時にパレスチナ問題の解決に力を注ぐべきだと、持論を展開しました。

 同大統領は、少数派の「過激主義、テロリズム、好戦性」を最も恐れるとし、パキスタン社会をそれらが「汚染している」と指摘しました。

 パレスチナ問題の解決は過激主義の根を取り除き、イラクにいい影響を及ぼすだけでなく、「世界に調和をもたらす」と強調。ブッシュ大統領との会談でも最も重視した点だと述べました。

 一方、CNNキャスターのブリッツァ氏はインタビュー放映後、ムシャラフ大統領がイラク侵攻をブッシュ大統領の誤りだと断定したような印象は避けたがっていると、パキスタン政府報道官が語ったことを明かしました。



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