2004年12月5日(日)「しんぶん赤旗」
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狂言役者の茂山千之丞氏が傘寿(さんじゅ=八十歳)を迎えたのを記念して、「千之丞傘寿記念の会」が四日、京都市上京区の金剛能楽堂で開かれ、千之丞氏が、当主・千五郎氏、息子・あきら氏、孫・童司氏らとともに舞台に立ちました。
千之丞氏は、狂言「鬼ケ宿」(井伊直弼作)に、豪快に酒を飲む太郎役で出演しました。伝統芸能の奥ゆかしさに加え、能楽堂内に凛(りん)と響きわたる千之丞氏の声に、招待客らはうっとり。愉快な演技には笑いが起こっていました。
孫の童司氏が、金剛流宗家の金剛永謹氏らと「翁」で三番三(さんばそう)を演じ、傘寿に華を添えました。