日本共産党

2004年11月29日(月)「しんぶん赤旗」

平和の島に軍隊いらぬ

下地島空港 軍事利用に反対

超党派45団体 総決起大会に2000人


沖縄・平良市

 平和の島に軍隊はいらない! 郡民の総意を示そう―。超党派の四十五団体が結集した「下地島空港の軍事利用に反対する宮古郡民総決起大会」が二十八日、沖縄県平良市(宮古島)で開かれました。

 各地から駆けつけた参加者は約二千人。平良市の女性(47)は、「沖縄の本土復帰闘争のときのような運動の盛り上がりを感じる」と感動を語りました。

 集会では実行委員長の伊志嶺亮平良市長(宮古市町村会会長)をはじめ、高校生や青年、女性らが次々と訴え。発言が終わるたびに、大きな拍手と歓声、指笛がわき起こりました。

 父母代表の川満清美さん(伊良部町在住)は、「平和な伊良部町の軍事基地化を許すことは、地域住民の生命と財産を脅かし、次世代の子や孫たちに大きな禍根を残すことになる」と力説。高校生代表の大城真実さん(伊良部高校三年生)は、「爆音が鳴り響く空の下で、飛行機が墜落する危険性を考えながら生活をしていくのは耐えられない」と力を込めました。

 伊志嶺市長は、「今、普天間基地はイラク戦争の後方基地として、多くのイラク国民を苦しめています。下地島空港を、人を殺す施設にしてはなりません。『軍事基地はいらない』という、私たちの強い姿勢を日米政府に示そうではありませんか」と力強く訴えました。

 集会では下地島空港を抱える伊良部町の浜川健町長と下地町の川満省三町長らも登壇。日本共産党からは赤嶺政賢衆院議員、前田政明県議、上里樹(たつる)平良市議らが参加し、伊志嶺市長をはじめ参加者らと握手を交わして激励しました。

 城辺町から駆けつけた藤本栄一さん(80)=農業=は、「反戦・平和の思いを示すために今日は参加しました。軍隊が来てしまうと事故などの災いがきっと起こります。戦争体験者として、軍隊のない美しい島の軍事利用は絶対に許せない」と怒りを込めて話しました。


写真

 下地島空港 沖縄県伊良部町にある民間機パイロット訓練用の飛行場。滑走路は三千メートル。設置管理者は県で、一九七九年に開港。建設に先立ち、復帰前の琉球政府と日本政府との間で「民間航空訓練及び民間航空以外の目的に使用させない」とした覚書を交わしています。

 沖縄の米海兵隊は、二〇〇一年以降、地元自治体が反対するなか、燃料給油を口実に同空港の使用を繰り返しています。

 米軍再編の日米協議のなかで、沖縄本島にある米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に代わる新基地を名護市辺野古沖に建設するまでの間、暫定的に同空港を使用する案などが浮上。米軍再編と連動し、航空自衛隊の戦闘機部隊の移駐もとりざたされています。


赤嶺衆院議員が下地島空港視察

 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は二十八日、沖縄県伊良部町の下地島空港を視察し、県土木建築部下地島空港管理事務所の洲鎌忠司所長や国土交通省の職員から、空港の概要や利用状況などについて聞きました。視察には日本共産党の前田政明県議、上里樹(たつる)平良市議らが同行しました。

 視察を終えた赤嶺議員は「近年は空港での訓練回数も増え続け、国内唯一の民間パイロット訓練飛行場として、重要な役割を果たしていることをあらためて認識しました。空港の近くにはダイビングスポットもあり、豊かな自然が観光客を引きつけています。経済の発展のためにも、軍事利用は絶対に許されません」と話していました。



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