日本共産党

2004年11月24日(水)「しんぶん赤旗」

地球規模で日米共同作戦

在日米軍再編 国防次官が明言

基地・戦術の一体化


 日米間で協議されている在日米軍再編の狙いについて、ファイス米国防次官(政策担当)が「より広範な地球的規模での安全保障問題のみならず、アジア太平洋地域に直接関係する問題に(日米が)確実に取り組めるようにすることだ」とあけすけに語っていたことが分かりました。

 東京都内の米大使館で記者団と懇談した際(十五日)に語ったもの。在日米軍のホームページがこのほど、懇談でのやりとりを公表しました。

 ファイス次官は懇談で、米国が進める地球的規模での軍事態勢再編で、日米同盟関係を「単に維持するだけにとどまらず、強化することに関心を払っている」と指摘。「同盟関係の約束を完全に果たす能力を向上させるよう再編を行い」、「アジア太平洋地域での能力を強化するつもりだ」と語っています。

 米軍と自衛隊が「合同の変革(コンバインド・トランスフォーメーション)」を遂げることの必要性を指摘し再編の結果、「われわれはより強化された能力を有し、日本に直接関係する安全保障上の懸念と、われわれが日本と共通して持っている世界中の安全保障上の懸念に対し、日本とともに行動することになる」と強調。

 「われわれが関心を持っているのは、(日米両軍が)ともに行動できる能力を高めるとともに、航空部隊、海上部隊、陸上部隊が利用できる施設や活動を確保すること」であり、「(両者が)確実に、正しい関係を持って、ともに戦術を発展させ、ともに訓練し、合同作戦を行えるようにすることだ」と語っています。

 ファイス次官の発言は、在日米軍の再編が、米軍と自衛隊が共同で地球的規模での軍事作戦を展開することを視野に、基地や戦術の共有、演習や作戦、運用の一体化をさらに強力に進める狙いを持っていることを鮮明にするものです。

 同時に、自衛隊海外派兵の主要任務化や日米共同作戦体制の強化などを目指す新「防衛計画の大綱」の策定をはじめ、日本で進められている「防衛力」のあり方検討の動きと在日米軍の再編が一体であることを改めて示しています。


地球的規模での軍事態勢再編

 ブッシュ米大統領が昨年十一月、同盟国との本格協議の開始を発表。先制攻撃戦略に沿った米軍の地球的規模での緊急展開能力の強化や同盟国の役割拡大などが狙いです。在日米軍再編では、米軍と自衛隊との一体化が重要な柱に位置付けられ、基地の共有という点では、(1)航空自衛隊航空総隊司令部を米軍横田基地に移転(2)空自のF15戦闘機部隊を米軍嘉手納基地などに配備(3)沖縄の米海兵隊部隊の一部を陸上自衛隊の東富士演習場や矢臼別演習場に移転――などの案が検討されています。


米国防次官の発言(要旨)

 ファイス米国防次官の主な発言(抜粋)は次の通りです。

 【米国の軍事態勢再編における日本の位置付け】

 日本との関係はほかに勝るものがないほど、わが国にとって重要であり、単に維持するにとどまらず、強化することに関心を払っている。アジア太平洋地域の重要性は高まっており、われわれの考えでは、主要な同盟国として日本の重要性も高まっている。これが、地球的規模での軍事態勢再編に取り組むにあたっての主要な考えだ。約三年半、われわれは世界中の軍事態勢をいかに再編するか検討してきた。同盟関係の約束を完全に果たす能力を向上させるよう再編を行いたい。われわれは、アジア太平洋地域での能力を強化するつもりだ。

 【日米合同のトランスフォーメーション(軍の変革)】

 今は、米国があらゆる側面からトランスフォーメーションを考えている時だ。世界中でどのような態勢をとるかから、調達する装備の種類や軍の構成の仕方にまで至るあらゆる側面だ。トランスフォーメーションという概念は多面的だ。日本も同様に、彼ら自身の軍(のトランスフォーメーション)について考える、多面的な努力をしている。実際、そのことについてわれわれがともに話し合うことは有益だ。われわれが進めている議論を通してよりよく変革を遂げられるようにするため――私は「コンバインド・トランスフォーメーション」(合同の変革)と呼びたいが――ともに行動できる方法を発展させるという考えはいいことだ。

 【在日米軍再編の狙い】

 われわれは、戦闘から平時までのあらゆる作戦にわたる軍事任務で、他の国々、友好国、同盟国とともに行動できる能力を強化するよう取り組んでいる。…態勢再編で狙っているのは、より多くの国々といっそう効果的に行動できる位置にわれわれ自身を置くことだ。その目標は、日本のような国々と行動する中で、より広範な地球的規模での安全保障問題のみならず、この(アジア太平洋)地域に直接関連する問題に確実に取り組めるようにすることだ。この態勢再編が終われば、この地域により高い抑止力を持つことになる。われわれはより強化された能力を有し、日本に直接関係する安全保障上の懸念と、われわれが日本と共通して持っている世界中の安全保障上の懸念に対して、日本とともに行動することになる。今、われわれが関心を持っているのは、ともに行動できる能力を高めるとともに、航空部隊、海上部隊、陸上部隊が利用できる施設と活動を確保することだ。さらに確実に、正しい関係を持って、ともに戦術を発展させ、ともに訓練し、合同作戦を行えるようにすることだ。それが目標であり、われわれが部隊の移動について語る時にはそのように考えている。すべてはより大きな目的のため、つまり、われわれがふさわしい関係を持って、実際にあらゆるタイプの部隊がともに効果的に行動できるようにするためだ。

 われわれが態勢再編で焦点を当てているのは、能力の創造だ。私が述べたように、同盟国や友好国とともに行動できる能力である。

 【日米安保の再定義】

 (日米間で)共通の考えをより正式な形で定義するという考え方をわれわれは受け入れる用意がある。

 【米軍の性格】

 ラムズフェルド国防長官が主張しているが、米国民には、個別の軍隊を韓国や日本、われわれが駐留するかもしれないあらゆる国に置く余裕はない。われわれにあるのは、世界中で行わなければならない軍事任務にいつでもつける単一の軍隊である。われわれは、世界のあらゆる場所で発生するどのような状況にも柔軟に対応する能力を持たなければならない。…したがって駐留している国に事実上閉じ込められるような所に軍隊を前進配備させることはできない。それは全く意味がない。



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