日本共産党

2004年11月15日(月)「しんぶん赤旗」

動くものすべて銃撃
老人、女性 区別なく

“米軍こそテロリスト”

避難住民が本紙に語る


 イラク中部ファルージャへの米軍の総攻撃は、同市せん滅作戦の様相を強めています。本紙は十三日、猛爆を逃れ市外に避難した人々に電話取材しました。(カイロ=小泉大介)

イラク・ファルージャ

 アリ・ファデール・アッバスさん(34)はファルージャのジョラン地区に住む七児の父親です。十日に家族を連れ同地を脱出し、首都バグダッドにたどり着きました。「すべての親にとって、子どもが先に死んでしまうことほど悲しいことはありません」と語るアッバスさん。当初は考えていなかった避難を決断した理由を打ち明けました。

 「米軍の攻撃は、これまでの空爆とは比較にならないほど激しく野蛮なものでした。慈悲の心を一片も持たない米軍は、クラスター(集束)爆弾を含むあらゆる種類の兵器を投入してジョラン地区を破壊し尽くしました。米兵は建物の屋上にあがり、そこから老人、女性、子どもの区別なく動くものすべてに銃撃を加えました。『われわれは民間人だ』と告げる暇さえ与えませんでした。私たち家族は命をかけて脱出するしかなかったのです」

 アッバスさんの自宅は玄関に無数の銃弾を浴び、戦車からの砲撃で隅々まで破壊されました。アッバスさんらが近所の住民の死体を埋葬していたさいにも、米軍がその現場にまで銃撃を加え、三人が負傷しました。

 「テロを口実にこのような攻撃をする米軍こそテロリストではないですか。この民間人虐殺に許可を与えた暫定政府とは何なのでしょうか。われわれの襟をつかみ、米軍の前にひざまずかせることが彼らの仕事なんでしょうか」

 アッバスさんはラマダン(断食月)が明け次第、家族をバグダッドに残し、単身ファルージャに戻る決意です。

 ファルージャ在住でバグダッド大学政治科学部教授のサルマン・アルゴメリィ氏(49)は「米軍戦車は今も、住民の死体を踏みつぶしながら侵攻を続けています。米兵は市から脱出しようとした女性たちに銃撃を加えています。米軍は動くものすべてに爆撃と銃撃をしているのです」と語りました。

 同氏は現在、ファルージャ郊外に避難し、衛星電話で残留住民と連絡をとり続けています。

 電気や水に加え食料と医薬品の枯渇がファルージャ住民に与える影響が懸念されています。同氏によれば、米軍は総攻撃を開始するはるか前から生活インフラを破壊しています。

 同氏は、米軍の攻撃の目的について語りました―「この四月にも米軍はファルージャに空爆など大掛かりな攻撃をしましたが、地上軍による市内侵攻まではできませんでした。米海兵隊の自尊心に傷がついた格好で、今度はその名誉回復作戦なのです。テロリストの存在などはただの口実にすぎません。しかしファルージャ住民はこのような侵略には負けません。占領が存在する限り抵抗を続けます」



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