2004年11月8日(月)「しんぶん赤旗」
総合重機トップの三菱重工業(本社・東京)は六日までに、思想・信条による賃金・昇格差別があったことを実質的に認め、これとたたかってきた「三菱重工の不当差別反対連絡会」は同日、京都市内で十三年間の差別是正要求運動の終結を報告する会を開きました。
報告会には全国から百二十人が参加。同会の土田征夫会長は「会社は差別の存在を認めず謝罪の意思も示していないが、実質的に差別行為を認めた。私たちのたたかいの勝利だと確信している」と強調しました。
差別連は一九九一年、「差別反対、職場に自由と民主主義の確立を」と結成され、いっせいに各事業所に「是正要求書」を出し、本社へ要請。全造船機械三菱重工支部や他の造船・重機職場の労働者と連帯し、管理職の「任命職」への昇進などをかちとってきました。
三菱重工は九月、「人権侵害に加担しない」と国連が提唱する「グローバル・コンパクト」(人権・労働・環境・腐敗防止の四分野での普遍的十原則を支持・実践するよう参加企業に呼びかけるプログラム)への参加を決定。「CSR(企業の社会的責任)重視の経営を推進する決意を改めて社内外に鮮明にする」としていました。
日本共産党から穀田恵二衆院議員があいさつ。「『企業の社会的責任を果たせ、ルールなき資本主義をただせ』という粘り強いたたかいに大きな一ページを加えた。今日を契機に、日本の政治への波及をめざして職場でのたたかいを発展させてほしい」とのべました。