日本共産党

2004年11月2日(火)「しんぶん赤旗」

イラク戦争が最大焦点

米大統領選 きょう投票


 【ワシントン=遠藤誠二】米国民はもとより世界中が注目する米大統領選挙が二日、実施されます。選挙は、二〇〇一年九月十一日の対米同時多発テロを受けてブッシュ政権が始めたイラク戦争など「対テロ戦争」をめぐり、米国民がどのような審判を下すかが最大の焦点となっています。今後の米国政治だけでなく、国際政治にも影響を与えるものとして注目されています。

 三十一日に発表されたCNNテレビやUSAトゥデー紙の共同世論調査結果によると、フロリダやオハイオなど勝敗を決する激戦六州で、現職のブッシュ共和党、ケリー民主党の両候補が互角で並んでいることが判明。選挙結果を予測できない状況となっています。

 三年九カ月のブッシュ政権に対する評価では、〇一年秋のアフガニスタン空爆による「対テロ戦争」開始後、90%以上の国民が同政権支持を表明しましたが、昨年三月のイラク侵攻を経てイラク戦争・占領が泥沼化するなかで支持率は50%以下に激減。一方、今年に入り早々と民主党候補に選出されたケリー上院議員は、保守票を意識するあまり、対イラク政策で当初はっきりとした姿勢、対案が提示できず支持率が伸び悩みました。

 選挙戦は世論に押され、最終的に「イラク戦争は間違っていた」と主張するケリー候補と、「イラク侵攻で米国と世界は安全になった」と唱えるブッシュ候補に対する、イラクをめぐる米国民の判断が行方を左右するといっても過言ではありません。

 選挙では、第三勢力のネーダー候補の票の出方も選挙結果に影響しそうな気配です。

 投票時間は州によって違いがあり、日本時間で三日午前九時から午後二時に締め切られます。即日開票されますが、開票で混乱が生じ、結果の確定に時間がかかることも予想されます。前回はフロリダ州の結果が確定するまで三十六日かかりました。投票率は、前回は51・3%でしたが、今回は激戦のため、これを上回ることも予想されます。



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