日本共産党

2004年10月21日(木)「しんぶん赤旗」

“階級闘争”の考えは古いか?


 〈問い〉 第二回中央委員会総会の不破哲三議長の発言に、どんな問題でも階級闘争の立場でとりくむことが大事と書かれていました。階級闘争という言葉は最近あまり使われなくなったと感じていました。古い考えではないのでしょうか?(東京、一読者)

 〈答え〉 「階級闘争」とか「労働者階級の歴史的使命」など、社会科学の用語は、説明ぬきで使っても、よく理解されない場合が多いことから「しんぶん赤旗」では、あまり使ってきませんでした。「階級闘争」と言わなくても、財界・大企業と国民とのたたかいとか、それを代表する自民党と日本共産党のたたかいと表現すれば、内容的には「階級闘争」のことを表すことができるという事情もありました。

 もちろん、「階級闘争」そのものは、なくなったわけでも古くなったわけでもありません。

 階級とは、その社会における生産体制のなかで占める地位の違いや、生産手段をもっているかいないかの違いなどで区別される人間の集団のことです。奴隷制社会では奴隷主と奴隷、封建制社会では領主と農民、資本主義社会では、資本家と労働者というように、階級社会では、二つの大きな階級があり、対立しています。この対立と闘争のなかで歴史が発展していく、という見方が、私たちの社会観、歴史観の基本的見方です。

 それぞれの階級の利害を代表する政党が結成されるようになった現代社会では、階級闘争は政党間の闘争として鋭く現れるようになりました。もちろん、職場のなかでの賃上げや労働条件の改善をかちとるたたかいや、イデオロギー分野での運動も階級闘争の一部分です。

 二中総での不破議長の発言は、いまの現実政治のなかでの党のたたかいが、「階級闘争」という性格をもっているということを強調したものです。戦後の日本でも、日本共産党が前進するたびに、財界を中心とする支配勢力が、政界の再編やマスコミを動員したキャンペーンなどあらゆる手段をつかって押さえ込みにかかってきました。これを、うちやぶるたたかいこそ、階級闘争そのものであり、わが党の力と値打ちが試される最大の舞台です。(石)

 〔2004・10・21(木)〕



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