日本共産党

2004年10月16日(土)「しんぶん赤旗」

SACO合意見直しも

在日米軍再編で防衛庁首脳


 防衛庁首脳は十五日、在日米軍再編に関連、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)に代わる新基地建設を取り決めた日米特別行動委員会(SACO)最終報告について、「合意事項として着実に実施していく」としながらも「安全保障環境も変わっている。今後の再編論議で大きな方向を出し、個別の話を進める中でSACOの事案についても協議していく」と述べ、見直しもあり得るとの考えを示しました。

 一九九六年のSACO最終報告は、普天間基地について「十分な代替施設完成後に返還」と明記。政府はこれまで見直しに否定的な姿勢を示してきましたが、今後の在日米軍再編協議で、普天間基地の扱いをめぐってSACO合意の見直しも検討される可能性が出てきました。

 同首脳はまた、「世界の中の日米安保や在日米軍の役割を議論していく流れで、新しい安保共同宣言ということにもなる」と述べ、再編協議を反映する形で九六年の日米安保共同宣言を改定する新安保宣言の検討にも言及しました。

 また、米軍再編問題などをめぐる外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)の開催時期について、「十一月に米大統領選があり、日本では臨時国会もあるので、年内に話し合うのは難しい」として、年明け以降になるとの見通しを示しました。

 SACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意 一九九六年十二月、日米両政府が、米海兵隊普天間基地など沖縄にある十一の米軍基地について、県内への代替新基地建設などを条件に「返還」を取り決めた合意です。九五年十月、米兵による事件に抗議して開かれた県民総決起大会に、八万五千人が結集。県民の怒りに衝撃を受けた日米両政府は、SACO合意を取り決めました。実際は、基地の固定化・強化が狙いです。




もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp