日本共産党

2004年10月9日(土)「しんぶん赤旗」

「大量破壊兵器イラクになし」で

英・ブレア首相に一斉批判


 【ロンドン=西尾正哉】米政府イラク調査グループ(ISG)が報告書で“米国がイラク侵攻を開始した昨年三月にイラクには大量破壊兵器は存在しなかった”と断じたことを受けて、英国のメディア、各野党は米ブッシュ政権に追随してイラクの大量破壊兵器の存在を大宣伝し、イラク侵略戦争を推進したブレア首相を一斉に厳しく批判しました。

 英各紙七日付は一面でISG報告書を取り上げ、それぞれブレア首相の責任を追及。一貫して戦争反対の論陣を張ってきた有力紙インディペンデントは一面に社説を掲げ「ブレア首相は全面的に謝罪すべきだ。われわれに無条件に自ら(ブレア首相)を信頼するよう求めたことについて謝罪をすべきだ。また、不必要に犠牲になった英国兵士、イラク市民のために謝罪を。さらに戦争と平和という非常に重要な問題で判断が不備だったことに謝罪をすべきだ」と厳しく批判しました。

 昨年来、議会補欠選挙や欧州議会選挙で反戦の立場を押し出し議席を獲得してきた野党で第三党の自由民主党のケネディ党首は、「最後の手段として戦争を行ったのではなかったということが鮮明になった」「なぜ虚偽の前提で戦争を行ったのか、首相は国会に来て表明しなければならない」と首相を批判しました。

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)の委員長だったブリクス氏は英BBC放送のインタビューで「国連査察団はすべての生物・化学兵器を破壊し、核兵器部門も処理した」と“封じこめ政策”が機能していたと指摘。「あと数カ月あればCIA(米中央情報局)やその他に大量破壊兵器がないと伝えることができた」とのべました。



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