日本共産党

2004年10月5日(火)「しんぶん赤旗」

養護学校の施設整備費

小泉「三位一体改革」のもとでも…

朗報を「ゼロ」にさせない


 解説 文部科学省の二〇〇五年度概算要求で養護学校の施設整備費の増額が示されたことは、本来「朗報」です。しかし、この予算は小泉内閣の推進する「三位一体改革」によりゼロになる恐れもあり、そうさせない運動が求められています。

 「三位一体改革」は、政府の財政負担を減らす目的で、(1)国庫補助・負担金の廃止(2)地方への税源移譲(3)地方交付税削減の三点を並行しておこなうというものです。

 廃止される補助金・負担金の大半は福祉・教育にかかわる施策です。具体的にどれを廃止するか、検討のたたき台となっているのが、小泉内閣が全国知事会など地方六団体に提出させた三・二兆円の廃止リスト(〇五、〇六年度分)です。

 六団体は、補助金廃止のかわりに、三兆円の地方への税源移譲と、地方交付税制度を堅持して都道府県・市町村の財政運営に大きな支障がでないよう求めています。

 地方六団体の廃止リストで文教・科学関係は十五項目。このうち、経常的な国庫負担金や防災にかかわる補助負担金などについては十割移譲を、「地方公共団体の裁量により効率的な運営が可能となる」とされるものについては八割移譲(二割減)を、それぞれ求めています(表)。

 養護学校などの施設整備費は、表中の(12)(13)に含まれています。六団体は、この補助負担金について、十割移譲を求めています。

 しかし財務省は、「公共投資の経費は建設国債発行でまかなっており、税源移譲の対象ではない」との姿勢で、廃止後の財源保障はないという姿勢です。総務省は「地方交付税を措置する」といいますが、小泉内閣の方針は地方交付税の総額抑制ですから、交付税でカバーされる保証もありません。坂井 希記者


さらに実態つかみ対策を

 小林みえこ参院議員の話 深刻な実態の把握に文科省も動いたことは重要です。大づかみでなく、さらにきめ細かく実態をつかんでほしい。財政難から新増築、改築などに踏みきれない自治体もあり、国の補助率を引き上げるなどの対策も必要です。「三位一体改革」の名のもとにこの補助金をなくすことがあれば、困るのは病気や障害と向きあって懸命に生きている子どもたちやその親、現場の教職員たちです。


地方6団体が提案した補助負担金の廃止リスト(文教・科学振興関係)

国庫補助負担金名04年度国予算額
(単位・百万円)
(1)要保護及準要保護児童生徒援助費補助金14067
(2)高等学校等奨学事業費補助金4532
(3)学校教育設備整備費等補助金2236
(4)幼稚園就園奨励費補助金18087
(5)高等学校定時制及通信教育振興奨励費補助金722
(6)特殊教育就学奨励費補助金2005
(7)教員研修事業費等補助金5575
(8)私立高等学校等経常費助成費補助金99732
(9)地方スポーツ振興費補助金1419
(10)地震関係基礎調査交付金780
(11)特殊教育就学奨励費負担金4035
(12)公立学校施設整備費負担金(沖縄含む)79558
(13)公立学校等施設整備費補助金(沖縄含む)62227
(14)地域先導科学技術基盤施設整備費補助金400
(15)義務教育費国庫負担金及び公立養護学校教育費国庫負担金(中学校教職員分)850400
(注)10割移譲を求めるいるのかは(11)、(12)、(13)、(15)の4項目。ほかは8割移譲で、
2割減の財源保障となる。
 


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