日本共産党

2004年9月30日(木)「しんぶん赤旗」

美浜事故の核心未解明

塩川議員 保安院報告を批判

衆院委


写真

塩川鉄也議員

 関西電力美浜原発3号機の配管破裂・蒸気噴出事故の問題で、経済産業省原子力安全・保安院の事故調査委員会の中間報告がまとまったのを受けて、衆院経済産業委員会が二十九日、開かれました。日本共産党の塩川鉄也議員は、中間報告では問題の核心が解明されていないと指摘。関係会社に対し法律にもとづき必要な事項の報告や資料を出させるべきだと求めました。

 関西電力の委託を受け、三菱重工業が一九九〇年に美浜3号機の点検リストを作成した際、破裂した配管部分を点検個所から抜かしました。そのため、一度も点検がおこなわれず、事故に至りました。

 塩川議員は、三菱重工業が九五年に北海道電力泊原発1号機で、二〇〇〇年に日本原子力発電敦賀2号機で、点検リストの記載漏れを発見していることを指摘。中間報告には、泊1号機で記載漏れに気づいたのはなぜか、そのことがほかの原発の調査にどのように生かされたのかなど、肝心の点が解明されていないと批判しました。

 これにたいして、松永和夫・保安院院長は、「明確になっていない」と認めました。中川昭一・経済産業大臣は、「引き続き調査する」と答えました。

 塩川議員はまた、原発を一日止めると一億円の損失といわれていることにふれながら、関西電力が定期検査を短縮するためにさまざまな手段をとっていると報じられていることを紹介。コスト削減のための定期検査日数短縮が多くの死傷者を出すという事故につながったと、関西電力の安全軽視の姿勢を批判しました。



もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp