日本共産党

2004年9月30日(木)「しんぶん赤旗」

サービス残業是正427億円(01〜03年度)

無法根絶へたたかい広げよう


 サービス残業(ただ働き)の是正総額は、この三年間で少なくとも四百二十七億円にのぼることがわかりました。日本共産党の志位和夫委員長が二十九日、国会内で記者会見し明らかにしたもの。志位氏は、サービス残業是正のこの間の取り組みの成果を強調したうえで、「この無法根絶に力を尽くしたい」とのべました。


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記者会見する志位和夫委員長=29日、国会内

志位委員長が会見

 サービス残業是正については、全国の運動と共産党の国会論戦をうけ、厚生労働省が二〇〇一年四月、根絶のための通達を出しました。

 その後、厚労省は三回にわたって是正結果を発表していますが、それに武富士での支払い分を加えると、この間の是正総額は少なくとも四百二十七億円、是正企業数は二千二百一社にのぼっています。

 この数字を紹介した志位氏は、「これは全国の労働者とその家族、日本共産党の共同の貴重な成果だ」と強調。その上で、「もちろん、問題が明るみに出たのは氷山の一角だ。ぜひ、労働者と家族が『サービス残業を許さない』という決意をかため、労働時間に関する証拠をたずさえて労働基準監督署に告発に行く運動を大いに強め、その根絶に力をつくしたい」とのべました。

表:サービス残業是正の実績


19時間労働/差別ひどい

青年雇用で党HPに切実な声

 青年雇用問題での日本共産党の取り組みも大きな反響を呼んでいます。

 志位氏は、日本共産党中央委員会ホームページに設けられた「若者ネットワーク 若者に仕事を」コーナーでアンケートを募集していることを紹介。「これまで二百六十六人から回答が寄せられましたが、これをみると、若者の雇用問題の深刻さ、切実さがひしひしと伝わってくる」と具体例をあげました。

 そのなかには、正社員の若者が朝六時から深夜一時まで働かされている実態、上司がタイムカードを押して「サービス残業」させている事例、フリーター青年の無権利状態、労働条件の格差・差別の実態、学生の就職難と採用試験での屈辱的な扱いを受けた例もあります。志位氏は「若者をこんな状態のまま放置していては日本の未来はなくなる」とのべました。

 日本共産党は日本民主青年同盟、弁護士、労働組合と協力しながら、各地で街頭労働相談をしています。千葉県では主要駅頭での相談活動で次々と切実な声がよせられ、解決に向けた活動が始まっています。志位氏はこれらの例をあげながら「アンケートに寄せられたような若者の悩みにこたえ、働きがいのある職業を保障する運動ととりくみを全国で大いに広げていきたい」とのべました。


 サービス残業 残業をしても賃金が払われない「ただ働き」のこと。労基法では時間外・深夜・休日労働には割増賃金を支払わなければなりません。サービス残業は労働者一人当たり年間二百時間を超えるといわれており、これをなくせば、百六十万人もの新たな雇用が生まれると推計(第一生命経済研究所)されています。



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