2004年9月26日(日)「しんぶん赤旗」
福岡県大牟田市の四人殺害・死体遺棄事件で、大牟田署捜査本部は二十五日までに、県立高校一年高見穣吏さん(15)の遺体を遺棄したとして、既に逮捕されている女性容疑者(45)の二男で無職の容疑者(20)=同市=を死体遺棄容疑で新たに逮捕しました。
また、穣吏さんらのグループと二男の容疑者らのグループの間でトラブルがあったことが関係者の話で分かりました。捜査本部は事件との関連を慎重に調べています。
調べによると、二男の容疑者は十八日ごろ、女性容疑者と共謀し、同市沖田町の馬沖橋から穣吏さんの遺体を諏訪川に投げ捨てた疑い。
穣吏さんの足と首にはブロックがくくり付けられていました。捜査本部は女性容疑者だけでは遺体を橋から投げ落とすことができないとみて、二十三日夜、穣吏さんと顔見知りだった二男の容疑者に任意同行を求めて事情を聴いた上で逮捕。二十五日午前、福岡地検久留米支部に送検しました。
この事件では、穣吏さんの母小夜子さん(58)と兄の龍幸さん(18)、兄の友人の原純一さん(17)の三人も、諏訪川から引き揚げられた軽乗用車内で他殺体で発見されています。また、女性容疑者の夫で暴力団幹部(60)は大牟田署で拳銃自殺を図り、入院しています。
女性容疑者には二十六歳から十九歳まで三男二女の子ども五人がおり、二男の容疑者を含め下の三人が暴力団幹部との間の子どもといいます。
穣吏さんと同学年の少年によると、龍幸さん、穣吏さん兄弟や原さんらのグループと、二男の容疑者をはじめとする女性容疑者の子どもらのグループの間で対立があり、少年は自分の父親から「危ないから近寄るな」と言われていたといいます。