2004年9月3日(金)「しんぶん赤旗」
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熊 てぇへんだ、てぇへんだ。
八 おっ、久しぶりだな。どうした。
熊 いやな、ガソリン代がまた上がった。
八 そのことか。大手石油元売り会社が九月から卸値をまた四円前後引き上げたからな。八月はレギュラーガソリンが一リットル当たり全国平均で百十四円だったが、百二十円台のガソリンスタンドもでてきた。
熊 ちょっと、電卓かしてくれ。ガソリンを三十リットル入れたとして、一リットル当たり九十五円だったときには二千八百五十円。百二十円だと三千六百円か。
八 こいつは、フトコロに響くねぇ。仕事で毎日、車をつかう人や会社は大打撃だ。
熊 あっという間にどんどん上がる。いってぇ、どうなっているんだ。
八 大手の石油元売り会社は、原油が高騰しているから、卸値を上げざるを得ないといっている。三月以降の卸値の上げ幅は一リットル当たり八・八円になる。
![]() セルフ方式でも116円と前月比6円値上がりしたレギュラーガソリン=2日、東京都内のガソリンスタンド |
熊 じゃあ、なんで原油が上がっているんだ。
八 ふつう、常識的に考えれば、需要が増えているのに供給が追いつかないと値上がりする。
熊 その常識的なことが起きているのかい。
八 需要はたしかに増えているな。中国の経済成長はじめ、世界経済が活発になれば、原油需要は増える。アメリカでは、テロを警戒して飛行機利用から自動車利用に切り替える傾向も影響しているという。
熊 供給の方はどうなんでい。
八 ロシアの大手石油会社の経営危機の影響もたしかにある。だけど、サウジアラビア、ベネズエラ、イラン、イラク、クウェートなどが加盟しているOPEC(石油輸出国機構)の生産は世界の需要に対して十分足りているという。
熊 じゃあ、問題ないじゃないか。
八 ところが、別の要因がある。
熊 なんだ、それは。
八 原油の供給は足りていても、アメリカは、石油業界再編による大リストラでガソリンの精製能力が落ちているという事情がある。日本では、中国の需要が多く利益率の高い石油化学製品の生産を優先させて、ガソリン在庫が最低水準になっているという。でも、やっぱり一番大きいのは「ブッシュ(米大統領)の戦争」ともいわれているイラク戦争だな。
熊 戦争すると、原油が上がるのかい。
八 イラク戦争が短期で終われば、中東情勢が安定して原油価格も落ち付くという見方があった。
熊 いまイラク戦争は、泥沼状態だよな。
八 最大の産油国のサウジアラビアでもテロの懸念がつきまとう。
熊 安定どころじゃないな。
八 そこにつけこんで、原油価格をつりあげてひともうけしようという連中がいる。
熊 だれなんだ、それは。
八 ヘッジファンドとよばれる国際的な投機集団だ。豊富な資金を注ぎ込んで、原油価格を上げておいて、上がり切ったところで売り抜けて、大もうけしようというわけだ。
熊 ふてえ野郎たちだな。戦争を食い物にしている。
八 石油関係者の間では「原油価格の五分の一は、戦争による割増価格だ」とまでいわれている。
熊 驚いたね、暮らしのためにも、早くイラク戦争は終わらせないとな。