日本共産党

2004年8月30日(月)「しんぶん赤旗」

肉厚検査 半数実施せず

美浜事故で保安院調査 全国の火力発電設備


表

 全国八百二カ所の火力発電所の発電設備千四百六十六基のうち、半数の七百六十二基の配管で超音波などを使った肉厚検査を実施していなかったことが二十九日、分かりました。関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)の蒸気噴出事故を受け、経済産業省原子力安全・保安院が実施した調査で判明しました。

 美浜3号機の事故では、水流の乱れにより配管内部が摩耗する「減肉」が進行、内部の水圧に耐えられず配管が破裂しました。このため、保安院は十一日に、同種の高温高圧の配管がある出力千キロワット以上の火力発電設備について、肉厚検査の有無を調べて報告するよう指示していました。肉厚検査を実施していなかった七百六十二基のうち六十基は電力会社などの火力発電所で、残りは自家用発電所などでした。

 検査は事業者の自主点検に委ねられていて、検査が実施されていなくても電気事業法上は問題ありませんが、保安院は、運転開始から二十年を超す発電設備に関しては九月十三日までに肉厚検査計画を提出するよう求めています。



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