2004年8月28日(土)「しんぶん赤旗」

校内暴力　小学校で３割増

いじめも８年ぶりに増加

文科省調査

　二○○三年度に公立の小中高校で起きた校内暴力が三年ぶりに増え、いじめも八年ぶりに増加したことが二十七日、文部科学省が公表した「生徒指導上の諸問題の現状」調査で分かりました。小学校での校内暴力は三割近い大幅増となりました。

　校内暴力の件数は三万一千二百七十八件で、前年度に比べ６・２％の増。二○○○年度の三万四千五百九十五件をこれまでの最高に、二年連続した減少傾向がストップしました。小中高とも前年より増加していますが、小学校は三百四十七件増の千六百件で、増減率にすると２７・７％の大幅増。件数が最も多い中学校は前年度比５・４％増の二万四千四百六十三件、高校は同４・３％増の五千二百十五件でした。

　学校外での暴力では、中高が減り、全体で前年度比４・６％減の四千百十四件でしたが、小学校だけは三十七件（２６・４％）増え、百七十七件でした。

　養護学校などを含むいじめの件数は、前年度比５・２％増の二万三千三百五十一件。現在の形で統計を取り始めて二年目の一九九五年度に六万九十六件を数えたのをピークに年々減少していたのが、増加に転じました。

　一方、高校中退者（私立高を含む）は前年度比８・５％減の八万一千七百九十九人、中退率は０・１ポイント減の２・２％でした。