日本共産党

2004年8月18日(水)「しんぶん赤旗」

イラク

国民大会議、混乱つづく

首都で自動車爆発、7人死亡


 【カイロ=小泉大介】イラク国民大会議が派遣を決めた、中南部ナジャフで抵抗を続けるイスラム教シーア派指導者ムクタダ・サドル師側との停戦交渉をおこなう代表団は十七日午後、バグダッドからナジャフ入りしました。しかし、国民大会議は、ナジャフ問題だけでなく、諮問評議会の選出方法などをめぐって混乱がつづいています。

 十七日には、国民大会議が開かれているバグダッドの繁華街で、自動車爆弾によると見られる爆発で、少なくとも子ども二人を含む七人が死亡し、四十三人が負傷しました。会議場玄関付近にもロケット弾が撃ち込まれました。

 国民大会議は二日目の十六日、会議代表から噴出した米軍のナジャフ攻撃非難への対処として、ナジャフに六十人の停戦交渉代表団派遣を含む決議を採択。しかし、ナジャフでは十六日から十七日にかけても、米軍は中心部アリ廟を包囲し攻撃を継続しています。

 アラブ首長国連邦の衛星テレビ・アルアラビアは十七日、ナジャフでは、同日、米軍戦車がアリ廟まで約五百メートルの地点に展開するとともに、多数の爆発音が響き、この状況下では停戦交渉は不可能であると伝えました。この日の戦闘では、ロイター通信のイラク人カメラマンが足に銃撃を受け負傷しました。アリ廟にはサドル師支持民兵のほかに、各地から駆けつけた支援者約二千人が「人間の盾」をつくっています。

 国民大会議のナジャフ問題の決議では、サドル師と民兵に対して武装解除と政治組織への移行、アリ廟などの明け渡しを求める一方、武装解除後の民兵に対しては処罰をしないとしています。しかし、サドル師報道官は十六日、同師は停戦交渉に応じる用意はあるが、民兵の武装解除は拒否するとのべました。



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