2004年8月11日(水)「しんぶん赤旗」

“五輪期間中の休戦を”

山下泰裕氏とアテネ市長が広告

　世界最大規模のフリーペーパー（無料紙）メトロ（アテネ版）が九日、「古代ギリシャ人はオリンピック期間中、武器を置いた」との見出しで、元柔道オリンピック金メダリストの山下泰裕氏（４７）とドーラ・バコヤンニ・アテネ市長の意見広告を掲載しました。（写真）

　アテネ・オリンピック期間中、世界の紛争地での停戦・休戦を訴える内容です。日本スポーツ学会と日本オリンピックアカデミーが中心となって企画しました。

　山下氏は意見広告で、「スポーツは他の何物にも利用されるべきではありません。オリンピックはひとつの国がどれだけメダルを取れるかを競う場ではなく、他者との相違を理解し、認め、受け入れる場なのです。紛争がオリンピックを妨害することなく、オリンピックが平和のなかで行われることを希望します」と語っています。

　バコヤンニ氏は、「アテネとギリシャは友好と協力の精神で世界中の人々が一つになることを希望します。オリンピックが世界平和と連帯のために人類に大きく貢献することを熱望します」と訴えています。