日本共産党

2004年8月4日(水)「しんぶん赤旗」

ナチスのシンティ・ロマ虐殺追悼式

独閣僚「責任負う」

アウシュビッツ


 【ベルリン=片岡正明】第二次世界大戦中にナチス・ドイツから「劣等民族」とされ約五十万人が殺されたとされるシンティ・ロマ(ジプシー)の犠牲者を追悼する集会が二日、ポーランドのアウシュビッツ収容所跡(現オシフィエンチム)で開かれ、欧州各地から数百人のシンティ・ロマが参加しました。ドイツ政府代表としてトリッティン環境相も出席し、「ジェノサイド(大量虐殺)はドイツの歴史の一部であり、われわれは歴史的政治的責任を負う」と表明しました。

 二日は六十年前の一九四四年に、アウシュビッツに最後に残ったシンティ・ロマ約三千人がガス室で殺された日。二日夜から三日未明にかけ女性、子ども、老人がガス室送りとなり、残りの成年男性は強制労働に使うためドイツ国内に送られました。シンティ・ロマがもっとも多く殺された日として追悼されています。

 ナチスはシンティ・ロマを「反社会的」とし、チフス菌や天然痘ウイルスを注射するなどの「医学実験」にも使いました。

 トリッティン環境相は「ユダヤ人と同じようにシンティ・ロマは冷酷に計画的組織的に殺された」と語りました。ポーランドのロマ組織の代表、クビアトコフスキ氏は「この犯罪は正確に記憶され、忘れられてはならない」と強調しました。

 ハンガリー各地でも同日、追悼集会が開かれました。



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