日本共産党

2004年8月3日(火)「しんぶん赤旗」

都教委

「日の丸・君が代」研修強行

教員、労組、市民が抗議


 東京都教育委員会は二日、学校行事で「君が代」を起立斉唱しなかったことなどを理由に処分した教員に対し、思想・信条の自由を侵して反省を迫る「再発防止研修」を強行、教員に報告書を提出させました。

 研修は午前、午後の二回に分けて実施。労働組合や市民の激励のなか、処分を受けた教員と該当校の校長・教頭約百六十人が、会場の東京都総合技術研修センター(文京区)に入りました。

 処分された教職員がつくる「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」は、研修後の会見で、「研修は形式的に服務規律を守れというだけ。『日の丸・君が代』にはまったく触れなかった」「質問は一切認められず、質問しようとした教員を職員がチェックしていた」と状況を報告。「私たちは憲法・教育基本法を守るたたかいの一翼を担い、『日の丸・君が代』不当処分撤回までたたかい抜く」「研修を中止せよ」「『日の丸・君が代』強制を直ちに止めよ」とした抗議声明を発表しました。

 同弁護団の澤藤統一郎弁護士は「この間のたたかいもあり、都教委もきょうは内心の自由に踏み込めなかったのだろう。今後、教員が提出した報告書がどう評価され、研修命令が繰り返し出されるのか、厳重に監視していく」とのべました。

 「研修」については、被処分者の会が停止を求め、東京地裁も七月二十三日に出した決定の中で、「再研修」をするなら「違憲・違法の問題を生じる可能性がある」としています。

 日本共産党東京都議団の曽根はじめ政調委員長は二日、都教委の「研修」の強行に強く抗議し、中止を求めるコメントを発表しました。



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