日本共産党

2004年7月21日(水)「しんぶん赤旗」

東京39.5度、千葉・市原40.2度


 真夏の高気圧に覆われた日本列島は二十日、関東甲信地方を中心に朝から気温が上昇し、首都東京・大手町で史上最高の三九・五度を観測するなど記録的な猛暑になりました。東京電力管内の電気使用量もグイグイのび、今夏最高の六千百五十万キロh(午後二時から三時まで)を記録しました。東京消防庁によると、二十日午後三時までに都内で十歳未満の女児や八十代の高齢者まで十二人が熱中症で病院に運ばれました。

 気象庁のある東京・大手町では、午後零時五十八分に最高気温三九・五度と一九二三年以降の最高記録(一九九四年八月三日の三九・一度)を更新しました。このほか山梨・甲府で三九・九度、埼玉・熊谷で三九・二度、群馬・前橋で三八・四度、埼玉・秩父で三八・一度、千葉で三七・八度、岡山で三七・三度、栃木・宇都宮で三七・一度など各地で体温を上回る最高気温を観測しました。気象庁のアメダスデータでは、千葉県市原市牛久で四〇・二度、東京・練馬区で三九・五度という記録がでました。

 東京では真夏日が二十日まで連続十五日間つづいています。気象庁天気相談所によると、この日の記録的な気温上昇は三つの要因が重なったためといいます。

 一つは、フィリピン東海上での対流活動が活発で、太平洋高気圧の勢力が平年よりも強いこと。二つ目が、都心に海風が入らず、山ごえの北西風にともなうフェーン現象による気温のかさ上げ。三つ目が、都市の人工排熱によるヒートアイランド現象でいっそう気温上昇に拍車がかかったことです。

 海風効果の減少やヒートアイランドをめぐっては、気象、環境専門家から、東京湾を取り囲むように建設された高層ビル群と臨海副都心開発が海風効果をさまたげ首都圏のヒートアイランド現象を深刻化させると警鐘が鳴らされていました。

 環境省ヒートアイランド検討会などの研究によると、港区汐留地区に林立する高層ビル群や、品川駅港南口開発で建設されたノッポビル群の壁「東京ウオール」(屏風岩)ができたため、東京湾からの海風がさえぎられ、都心部の温度上昇を招くといいます。


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