日本共産党

2004年7月14日(水)「しんぶん赤旗」

学校の部活動強制 どう考える?


 〈問い〉 中学生の娘が部活動で悩んでいます。学校の部活動は強制なのでしょうか?(島根・一読者)

 〈答え〉 学校の部活動は、授業とちがい、学校の放課後等に希望者が参加するものです。当然、部活動を強制することはできません。法律上も強制を正当化する根拠はありません。なお、現行の学習指導要領では、以前あったクラブ活動(部活動とちがい授業時間にふくまれ必修だった)もなくなっています。

 運動部や文化部などの部活動は、適切な形で行われれば、子どもにとって有意義なものです。その中で一生の思い出や友だちができることもあります。その意味で学校が部活動を奨励し、子どもに参加をよびかけることは、教育活動の一環といえます。しかしだからといって、希望していない子どもに強制することは正しくありません。

 子どもの意志に反して放課後の行動を拘束することは、子どもの人間的な自由を束縛するものであり、子どもの人格を傷つけるものです。

 また、部活動が過熱し、早朝や夜遅くまでの練習が日常化している場合など、子どもの過重な負担も心配なことです。部活動の強制や過熱は各地で問題となり、見直しがすすめられてきましたが、問題が解決していない地域や学校もあります。

 子どもが部活動の強制に悩んだときには、まわりの保護者や子どもたち、信頼できる先生方と話し合いながら、学校に子どもの希望を伝え、強制をやめるよう説得することが大切です。場合によっては、子どもの人権に関する相談機関や教育委員会などに訴える方法もあります。

 日本政府も批准している子どもの権利条約には「子どもの意見表明権」がうたわれています。子ども自身に関わることについて、子どもはどんな形ででも意見を表明する権利があり、それを大人は受けとめ、尊重しなければなりません。日本共産党は、この条約の完全実施をもとめ、活動しています。(

 〔2004・7・14(水)〕


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