日本共産党

2004年7月13日(火)「しんぶん赤旗」

六つの空母攻撃群が参加

「サマーパルス」 横須賀が出撃拠点


 「サマーパルス04」には十二日現在、すでに六空母攻撃群が参加しています。(別表)

 各空母の動きを見ると、ジョン・C・ステニスは環太平洋合同演習「リムパック04」に、エンタープライズとトルーマンはNATO(北大西洋条約機構)合同演習「マジェスティックイーグル04」に参加。ジョージ・ワシントンは対イラク作戦の任務を終え、入れ替わりにジョン・F・ケネディがペルシャ湾に入っています。今年、実戦配備されたロナルド・レーガンは十二日現在、ペルーに寄港しています。今後、これにキティホーク攻撃群が加わります。

 同演習で具体化される「艦隊即応計画」(FRP)は、世界各地で同時に発生した事態に対処するために、(1)六つの空母攻撃群を三十日以内に同時展開する(2)二つの空母攻撃群を三カ月以内に交代配備または増派させる――というもの。キティホークは増援部隊の役割と見られます。

 同空母はこれまでも、二〇〇一年のアフガン戦争、昨年のイラク戦争に横須賀基地から出撃していきました。今回の演習参加は横須賀基地が、米軍の地球規模の軍事作戦の出撃拠点として位置付けられていることを、あらためて示すものです。

 また、同演習の目的の一つに「数多くの同盟国・連合国との相互運用性を高める」(米海軍ホームページ)ことが挙げられているのも重大です。六月二十九日から七月二十七日までの予定でハワイ周辺海域で行われているリムパックには、海上自衛隊の護衛艦四隻、潜水艦一隻、P3C哨戒機八機、人員千二百五十人が参加しています。先制攻撃を含む米軍の地球規模の作戦に、自衛隊がさらに深く組みこまれる動きにつながる危険性をはらんでいます。

カット

空母攻撃群 艦載した戦闘機で敵に攻撃を加える空母を中心に、遠距離からの敵地攻撃が可能な巡航ミサイルを搭載した巡洋艦や駆逐艦、攻撃型原潜、補給艦で構成されます。米海軍はこれまで「空母戦闘群」と呼んでいましたが、米国の先制攻撃戦略の下で、「攻撃群」と呼び方を変えています。


「サマーパルス04」参加の空母とその展開地域

 エンタープライズ(大西洋、NATO合同演習)

 ジョン・F・ケネディ(ペルシャ湾)

 ジョン・C・ステニス(太平洋、リムパック)

 ジョージ・ワシントン(地中海)

 トルーマン(地中海、NATO演習)

 ロナルド・レーガン(南太平洋、南米各国寄港)


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