日本共産党

2004年7月9日(金)「しんぶん赤旗」

どの党がのびれば日本がよくなるか―論戦ではっきり

福岡で 志位委員長が会見


 日本共産党の志位和夫委員長は八日、遊説先の福岡市内で記者会見し、「政党を選ぶ選挙だと訴えてきたが、選挙戦を通じてどの党がのびれば日本がよくなるか―論戦ですっかり明らかになった」とのべ、四つの問題についてのべました。

年金―いまでさえ貧しい年金をもっと貧しくするか、充実をはかるか

 第一は年金です。志位氏は「いまでさえ貧しい年金をもっと貧しくするのか、それとも充実させる方向での改革をすすめるのかが争点だ」と強調。自民・公明の改悪年金法と民主党の提案について、「低すぎる給付水準と『空洞化』の二つの問題にメスを入れないどころか、それをもっとひどくする『改革』は改革の名に値しない」と批判し、「日本共産党は税金の使い方、集め方のゆがみ―政治のゆがみを土台からただせば、国民の新たな負担なしに年金制度の充実は実現できるという提案を『最低保障年金制度』という形で提案してきた。政治の姿勢を変えればこの道は可能になってくる」とのべました。

消費税増税問題―「財界が主役」のゆがみをただせる党でこそ

 第二は消費税です。志位氏は「選挙戦を通じて、消費税値上げの是非が、切迫した問題として、国民に問われていることが明らかになった」と強調。民主党の3%増税も二〇〇七年度からで、与党の提案も二〇〇七年度から、首相も選挙中に増税の必要性を公然と口にし、「すみやかに与野党で上げ幅と時期の協議をはじめる」ことを呼びかけたことをあげ、「ことはここまで切迫している。自民・公明と民主の『談合』による増税の道を許していいのかが問われている」と指摘しました。

 「『福祉のため』の理屈はなりたたず、実際は『大企業のもうけのため』の増税が本質であること、消費税に頼らなくても安心できる社会保障制度はつくれると対案を示して、この動きにきっぱり反対の論陣をはってきた。こうした論陣を堂々とはっているのは、『財界が主役』の政治のゆがみをただせるわが党だけだ」とのべました。

憲法―九条なくし無法な侵略国家になるのを許すかどうか

 第三は憲法問題です。志位氏は「選挙中の党首討論を通じても、自公民が改憲を競い合う事態がいよいよはっきりした。この問題も事態が切迫している」とのべました。そして「九条をなくしたら日本はどうなるか」とのべ、(1)「戦争をする国」になること(2)無法な侵略国家になること(3)国民がそれに総動員される体制がしかれること―を指摘。「こういう方向はアジアでだれも望んでいない。九条を守り、生かす方向での国民の大同団結を最後まで呼びかけてたたかいぬきたい」とのべました。

外交―こんな「米国いいなり」続けていいのか

 第四は外交です。志位氏は「こんなに『米国いいなり』の外交をつづけていいのか。米国にいわれれば、イラク戦争に賛成し、イラクに派兵し、いわれるまま憲法まで変えようとしている。こういういいなり政治を続けていいのかが大きく問われている」と強調。

 その根本に日米安保が横たわっているとして、「安保をなくすかどうかが改革の最大の試金石だ。日本の政党の中で日米安保条約をなくして、ほんとうに平和で中立の日本をつくろうといっているのは日本共産党だけだ。この立場が確固としているから、憲法でもイラクの問題でもきっぱりとした平和の立場をつらぬける」とのべました。

二つの流れの対決―悪い政治に真正面から対決するのは日本共産党だけ

 そして「『二大政党』といわれる政党には、この四つのどの問題でも国民の側に立った答えは出せない。政治のゆがみのおおもとをただせない政党では日本はよくならない。『財界が主役』『米国いいなり』の政治のゆがみのおおもとをただせる日本共産党が伸びてこそ、まともな政治、希望がもてる政治、安心できる日本への道を開くことができる」と指摘。

 「論戦は明りょうで、どちらが国民の立場にたっているかの決着はついた。『二大政党』は同じ『一つの流れ』であって、それに真正面から対決しているのは日本共産党だけだ。この“二つの流れの対決”が日本の政党配置の真の構図だ。『二大政党』による悪政にストップをかけ、国民のための改革を望む方は日本共産党へという訴えを最後まで広げたい」と表明しました。


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