2004年6月21日(月)「しんぶん赤旗」
石原東京都政による都立四大学(都立大、科学技術大、保健科学大、都立短大)の廃止、「新大学」(首都大学東京)設置計画を考える集会「どうなっているの? 都立の大学」が二十日、八王子市の都立大学で開かれ、九十人が参加しました。主催は大学関係者や都民でつくる「都立の大学を考える都民の会」。
同会呼びかけ人の清水誠・都立大名誉教授はあいさつで「都の計画はやり方、内容どちらを見ても、法と常識をふまえないだけでなく、学問も文化も知らないもの」と計画を批判。人見剛・都立大図書館長が経過を報告しました。
教員や学生、院生が発言し、「都の方向は基礎研究を軽視し、行政、産業に即効的に奉仕することをねらうもので、学問・大学の破壊だ」(人文系教員)、「助手を大幅に削ろうとしているが、実験や実習など専門的教育指導にあたるわれわれの仕事を全く認識していない」(助手)とのべました。
「研究予算が削減され、研究の独自性確保に欠かせない資料が購入できない」(大学院生)など現大学の研究条件が圧迫されている状況や、都や文部科学省・大学設置審議会に要請している活動も報告されました。
参加者からは「行政が人事から研究の方向まで管理するのは、大学と言えない」などの発言が相次ぎました。