日本共産党

2004年6月10日(木)「しんぶん赤旗」

戦争する国にしない

参院 有事法案阻止へ300人


 「二度と戦争する国にしない」「有事法制は阻止を」――。有事法制の採決をねらう与党と民主党の動きが緊迫するなか、参院議員面会所に九日、法案成立阻止を求める三百人があふれました。

 「死ぬまで戦争はないんだと思っていたのに」と声をつまらせるのは、両手を握り締めていた塩崎淑子さん(71)です。「兄も戦争に行った。日本とアジアの次の世代に、悲惨な体験を残してはいけません。与党と民主党がめちゃくちゃな態度で採決しようとしているなんて、腹が立って血圧も上がってしまう」といいます。

 安保破棄中央実行委員会の西川征矢事務局長(全労連副議長)が主催者あいさつ。自民、公明、民主の三党が「審議再開」「残された法案の議了に努める」などと合意したことを紹介すると、参加者からは「なんだ」「許せない」と悲鳴に似た声が上がりました。

 「無差別殺りくや虐待を繰り返す米国に一言も抗議できない首相に、国民保護を言う資格はない。有事法制はなんとしても廃案に」(宗教者平和協議会・石川勇吉事務局長)、「国民がこれだけ反対している年金改悪を強行し、有事法制までごり押ししようとする政府に、激しい怒りを覚える。参院選では私たちの声を生かす議員を」(中央社会保障推進協議会・山田稔事務局長)などの発言が相次ぎました。

 国民大運動実行委員会、中央社保協、有事法制は許さない運動推進連絡センター、安保破棄中実委、全労連が呼びかけたもの。日本共産党の林紀子参院議員が国会情勢を報告し、激励しました。

各団体が抗議行動計画

 小泉内閣と自民・公明の与党は、年金改悪法を強行採決し、こんどは民主党と有事法案の今国会での成立を狙っています。労組や民主団体、市民団体は、これに抗議し、緊急の国会行動を計画しています。

 全労連、安保破棄中央実行委員会、国民大運動実行委員会など五団体は九日につづき十日(木)、十五日(火)の午後零時十五分から同一時まで、参院議員面会所での「議面行動」や議員要請をします。十一日(金)は、参院イラク有事特別委員会が開かれる場合、傍聴します。

 十四日(月)は東京・日比谷公園の霞門に正午に集合し、国会まで請願デモ行進(午後零時二十分出発)を実施。デモ終了後は参院の委員会を傍聴します。十五日は本会議の傍聴も予定しています。

 キリスト者ネットや宗教者ネット、陸海空・港湾二十団体、市民緊急行動の四団体は十日(木)午後六時半から、東京・港区の赤坂区民センターで「守ろう!平和といのち6・10集会」を開きます。

 十一日(金)と十四日(月)は正午から午後一時まで、参院議員会館前の路上で「ストップ!有事法制緊急国会前行動」にとりくみます。

 全労連など五団体は、こうした国会行動とあわせて▽年金改悪への抗議、有事法案の廃案をめざして地域から大宣伝を▽「有事法案を採決するな」「慎重審議を」と特別委員長、参院議長に要請を▽地元参院議員への要請を―などよびかけています。


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